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#メイカーズ | 2017.01.11 | 粟飯原 理咲(あいはら りさ)

Instagramでも驚異の14,000件タグ付き投稿




街中にサンタクロースやモミの木、トナカイなどのモチーフが溢れるクリスマスシーズン。そんなクリスマスシーズンに、新しい“お楽しみ”として定着してきたのが「アドベントカレンダー」です。

アドベントカレンダーとは、欧米では長く親しまれている「クリスマスまでの日数を数えるためのカレンダー」のこと。12月1日から24日まで、アドベントの期間(イエス・キリストの降誕を待ち望む期間)に、カレンダーに仕込まれている窓を毎日一つずつ開けていきます。窓の中には、イラストやおもちゃなどが用意されているのですが、なかでも、ショコラやキャラメルといったお菓子が隠れているタイプのものは、食いしん坊さんたちのクリスマスシーズンに彩りを与えてくれます。

日本ではいつ頃から注目されるようになったのか。TVや雑誌などで活躍するスィーツコーディネイターの下井美奈子さんにお伺いしてみると、「洗練されたアドベントカレンダーの広がりは2000年中頃からのこと。2001年冬に銀座にピエール・マルコリーニ、また2002年秋には新宿伊勢丹内にジャン=ポール・エヴァンが日本初出店。さらに、カルディやコストコなどの輸入食材店でも取り扱われる中で、欧米でクリスマスシーズンに発売される商品が日本でも親しまれるようになったのでは」とのこと。今では、インスタグラムにも「#アドベントカレンダー」を付けた投稿が1万4000件を超えて集まっています。

このアドベントカレンダー、クリエイティブとして求められるのは、「華やかさ」と「遊びごころ」。例えば、下井さんが今年おすすめするアドベントカレンダーの一つ、写真の「アンリ・ルル―」のアドベントカレンダーは、五角形の立体的なデザインで、ブランド創始者の故郷であるフランス・ブルターニュの伝統的な建築構造「コロンバージュ(木骨造)」をイメージしたもの。あたたかな家の中で、人々が楽しげにクリスマスパーティーをしているイラストレーションは、上質な絵本のようで、その場にあるだけで部屋が華やぎます。そして、24個ある窓の中に、ブルターニュのキャラメリエ(キャラメル職人)が手仕事で作り上げた珠玉のキャラメルと、たった一つだけ「アンリ・ルル―」のオリジナルチャームが入っているという遊びごころが、聖夜までのわくわく感を日々高めてくれます。

さらに、SNSの普及によって、“家の中でこんな風にイベントシーズンを楽しんでいる”という発信や共有が進み、より「モノ」から「コト」へと関心が移っています。アドベントカレンダーでいえば、“1日1回、中に何が隠れているかをドキドキしながら窓を開ける”という「コト」がデザインされている点が、生活者の心を掴む一番の要素なのではないでしょうか。

粟飯原 理咲(あいはら りさ)

粟飯原 理咲(あいはら りさ)

アイランド株式会社/代表取締役社長
ライフスタイルメディアを展開する「アイランド株式会社」代表。国立筑波大学卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社、株式会社リクルート、総合情報サイト「All About」マーケティングプランナー職勤務を経て、2003年7月より現職。生活者の視点に立ち、「おとりよせネット」「レシピブログ」「朝時間.jp」などの人気サイトや、キッチン付きイベントスペース「外苑前アイランドスタジオ」を運営中。
https://www.ai-land.co.jp/