SHARE

2017.04.14 | 柚希礼音のリーダーシップと処世術 元宝塚男役トップスターの美しき疾走力

仕事に枠をつくらない/想像することへ注力

ここからは、一般企業で活躍する2名のマーケターへフォーカス。柚希礼音のキャリアステップ、組織での立ち回り方などの当記事を読んだ上で同年代ならではの思考力を引き出す。



仕事に枠をつくらない

西川氏は、ウエディングプランナーで身につけた「個客」への深いサービス力とコミュニケーション力の他、イベント企画・運営、食に関する自社媒体や広告代理店で経験し得た営業力をフルに活用して現在のマーケティング営業に就く。利害関係は無くともマメさと丁寧さで人からの信頼を得る西川氏の大切にしていることは何なのか、その源泉へ迫る。


スキルの「弱み」を把握し、克服する

自分自身のスキルを伸ばすことはキャリア形成の一つ。西川氏は、自身の弱みについてきちんと把握することから始まるという。
西川氏「私はこれまで、会話の流れの中で提案して決めていくタイプの営業を行っていました。コミュニケーションで全てカバーしてしまうスタイルです。しかし苦手とする、頭で考えたことを人に伝えるための資料に落とし込むスキルは、磨かなければいけないと感じています。自分に後輩ができて伝えなければいけないことが増えてくると、ロジカルにどう伝えるのが良いかというのを最近は考えています」


「1年で結果を残す」意志と、「枠をつくらない」ポリシー

また、結果を残していくにあたり西川氏なりの考え方がある。
西川氏「私の場合、新しい世界に入る際に1年で結果を残せるように全速力で働くことを意識しています。これまでの組織は30〜40名ぐらいでしたが、今は200名近くいる組織になりますので考え方もすごく変わりました。大きい組織だと他の部署の人との接点が少ないため、積極的に挨拶をするとか仕事の接点が直接なくても誘って飲み会を開くとか。自ら動くことが大事ですね」
さらに、社内だけに関わらず社外でも積極的にコミュニティを拡げる努力を惜しまない。
西川氏「私は基本的に、仕事に枠をつくらないというポリシーがあります。とあるイベントで1日1000人以上が来店するフードエリアの運営をサポートする事になった際に、誰も大量の食材を調達するルートをもっておらず・・・考えた結果、自分でよく行く居酒屋の店主に卸の人を紹介してもらってなんとかその時の危機を打破できました。いままでもそうですが、多くの方に助けてもらって仕事をやりきることができていると思っています。フェイスブックを使うようになってから、『これ誰か知っている人いないかな』という風に探すと素敵な人達が周りに沢山いてくれるおかげで、大抵は解決できる方法が見つかるんですよね」


編集部の視点

西川氏は、ウエディングプランナー時代に、きめ細やかな気づきを得ることの大切さを学んだと話す。例えば、女性が髪を切ったことに気づき、そして伝えるという小さなコミュニケーションが仕事上でも大きく活かされているという。そして、自分の考えを持ちながら人の話をよく聞き、その人の良いところを盗んで、常に誠実さと向上心を持って人と接したいと締めくくった。





想像することへ注力

倉田氏は、マーケターとしてのキャリアを積んでいるのと同時に、5歳と2歳の二児の母でもある。現在、全国に40店舗(4/20時点)展開する『SABON Japan』本社でクリエイティブ開発をメインに仕事へ就くが、会社設立前から参画し日本でのブランド構築に尽力してきた。
「恐るべき素人集団」と言いながらも多くの日本人女性を魅了するブランドへ育てられた源泉は何か、それはまさに倉田氏の思考力が発揮されてのことであった。


成長企業で起きる「熱意の違いによる障壁」

海外ブランド商品を初めて日本で取り扱うことへの挑戦、無名だったブランドがインフルエンサーからマジョリティへ徐々に浸透していくと同時に社内ではスタッフも増える。成長企業が抱えることが多い課題について整理し解決手法のヒントを得る。
倉田氏「会社設立から5年目の頃、店舗数でいうと20店舗を超えた頃からスタッフの数も増えてきて組織として動かなければいけない状況になっていきました。『好き』だけではやれない段階です。もともとはイスラエルもファミリー的なブランドという事もあり、『恐るべき素人集団』と言われるほどガッツと情熱だけでやってきた中、店舗数と比例して人も増えると仕組み化が必要で、部下への指示や表現も変えていかなければならない。例えば感情に訴える事だけではなく、ロジックが必要になる。そこに自分を切り替えるのが一番難しいポイントでした」


「お客様へ100%の想い」で届けたい

今もあらゆる場面で手探りなところがあると倉田氏が話す中、スタッフとどのようなコミュニケーションをとり、業務を進めているのか。
倉田氏「私自身もそうですが、スタッフにはどんな企画でも常に『それは何のために、誰のために、何をして、どんな事へ活かされるのか』というストーリーを描き、想像する事に注力するよう問いかけています。また、『なぜそのように考えたのか』は必ず聞きます。それにより、常にお客様が100%喜んでくださる姿を一緒に想像できる仲間を育てたいんです。もちろん全員が100%の熱量でやっていくのが難しい時や、私の完璧主義のせいで辞めたスタッフもいると思うんですが、私自身も管理者として勉強しながら、イスラエルから預かった大切なブランドが想像や期待を超えるブランドであり続けるために、会社全体でこれからも成長し続けていきたいですね」


編集部の視点

倉田氏は、本音としてマーケティングはあまり好きではないと話す。理由は、そのプロダクトにどういう物語が込められているかの方が大事だからだ。需要があるから作ることも大切だが、作るものに確固たる誇りがあるからこそ人の心を打つのではないかと語る。それは、クリエイティブが先にあるからイノベーションが起きること、つまり「CREATE TO INNOVATE」であることだろう。





■ 無料定期購読はこちらから →http://businesstimeline.jp/order_inquiry.html

柚希礼音

柚希礼音

1999年初舞台。2009年宝塚歌劇団星組トップスターとなり、6年に渡りトップを務めた。主な主演舞台に『ロミオとジュリエット』『オーシャンズ11』『太陽王~ル・ロワ・ソレイユ~』『眠らない男・ナポレオン-愛と栄光の涯てに-』などがある。2010年には第65回文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞、2012年には第37回菊田一夫演劇賞大賞を受賞。2014年には日本武道館での単独コンサートも行うなど、宝塚歌劇100周年を支えるトップスターとして活躍。2015年5月同劇団を退団。退団後すぐに渡米し、世界のミュージカルスターとの共演で話題になったミュージカル『プリンス・オブ・ブロードウェイ』、そして秋には退団後初の主演ミュージカル『バイオハザード-ヴォイス・オブ・ガイア-』、2017年1月には舞台『お気に召すまま』、2017年夏にはミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』が控えている。


西川裕泰

西川裕泰

株式会社NKB 広告事業本部 企画/プランナー
2007年〜2010年:大学卒業後、紙媒体を中心とした広告代理店で営業職に就く。2010年〜2011年:夢だったウエディングプランナーを経験。2011年〜2014年:レシピブログでは、WEB媒体スキルを身につけ、また自社媒体のマーケティング営業で経験を踏む。2014年〜:ぐるなびの案件を中心にイベント企画運営、プロモーション提案・クリエイティブ、「食」を通じた地方創生活動等に従事。



倉田 愛子

倉田 愛子

株式会社SABON Japan クリエイティブ&PRマネージャー
2002年〜2007年:日本大学芸術学部卒業後、音楽活動の傍ら、非正規雇用にてエンタテイメントプロダクションでダンサー&シンガーなどのオーディションやマネジメントに従事。2004年〜2007年:企業マーケティングに興味を持ち、BMWのマーケティングショールームやイベントなどでのお客様対応の仕事を掛け持つ。2006年〜:SABON Japan立ち上げから参画し、PR、クリエイティブなどの分野で主にブランド関連の新規企画を立ち上げてきた。