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対談 第1回「提案書って誰がつくるの?」


今回の対談では、国内では数少ない提案書づくりのプロ「プロポーザルエキスパート®」の水嵜清美さんに、提案書作成についてお話を伺います。第1回は「提案書って誰がつくるの?」をテーマに、提案書づくりの舞台裏を覗いてみます。



井上     まず、これを読む人に我々が誰かわかってもらうため、自己紹介しましょう。うちは広告や冊子などのコンテンツを制作している会社です。強みは、言葉を使った表現力です。あとは、この商品・サービスが今なぜ必要で、どのマーケットにフィットするかをきちんと見極めて表現する、つまり上流からきちんとやっているところが特徴ですね。


水嵜     私もいろいろな業界に携わっていますが、IT業界のフィルターを通して見ているイメージですね。ここ10年は、お客さんが顧客企業に提出する提案書の作成支援を生業にしています。今、ある外資系企業の提案書作成支援チームの国内担当を1人でやっています。そこでは、誰もが知っているグローバル企業から金融、流通、官庁、地方自治体、中小企業まで、ほぼすべての業種をカバーしてきました。現在は一部大手に絞って支援しています。


井上    プロポーザルエキスパート®という職種なんですよね。



水嵜     はい、プロポーザルエキスパート®と呼ばれてきました。これって10年前からチームの名前だったんですよ。略して、みんなにPEと呼ばれていました。提案書の専門家のことですが、呼び名はともかく、日本以外の国では結構当たり前にいる職種ですよ。


井上      日本ではあまり聞かない気がします。


水嵜     外資系には意外といるんですけどね。プロポーザル、つまり提案書の専門家にも、いろいろカテゴリーがありまして、井上さんが一部お仕事のなかでされているような、提案書を書く人もプロポーザルライターと呼ばれています。ほかには、制作全体をまとめるプロポーザルディレクターとか、制作一件ごとの進行管理をするプロポーザルマネージャーもいます。私がいる会社ではプロポーザルマネージャーはいなくて、代わりにビッドマネージャーがいます(注:ビッドとは入札のこと)。さらに、ビッドマネージャーの仕事を請け負う人は、進行管理を実行する意味で、ビッドデベロッパーといいます。プロポーザルデベロッパーという人もいますね。海外だと、名前や組織は統一されていないのですが、社内にさまざまな役割の人が集まったプロポーザル支援チームが普通に存在しています。


井上      提案書をつくるユーザーは、やっぱり営業部隊ですか。


水嵜     基本的には営業ですけど、実質、SEさんが主導することも多いですね。これも会社によるかもしれません。


井上     普通の提案書って、営業さんが自分でパワポを使ってつくるイメージなんですけど。


水嵜     日本はね。でも、日本でも何冊ものバインダーにまとめた文書の提案書を提出しなければいけない、コンサルティング会社や、公共事業をはじめ、大きな建設・建築系のような業界などには、支援する人がちゃんといますよ。


井上     提案書にもいろいろな種類があるわけだ。


水嵜     そうなんです。表紙裏表紙を入れてスライド10枚ぐらいの提案書もあるし、厚さ5cm10cmのバインダー3冊ということもあります。こうなってくると、MS Wordでゴリゴリ書く方が効率いいので、SEさんが一生懸命書いたりします。すごくライティングスキルを問われるし、1人じゃ書けないので役割分担して、自分の役割のパートを一生懸命書く。当然、進捗管理が必要になるし、資料や図表も誰かが調達しないといけないし、このデータを出していいのか判断も必要だし、ベンダーさんが入ることもある。それだけの人数が関わると誰かが取りまとめないと進みませんよね。




■会社の中に、提案書作成専門のコンビニがある感じ


井上      なんか全体像が見えにくいので、プロジェクトのスタートからゴールまでの典型的な流れを教えてもらえますか。


水嵜     その話に入る前に、準備段階から話しますね。まず、プロポーザルエキスパート®の仕事を立ち上げるにあたり、社内のミーティングとかに顔を出して、「プロポーザルエキスパート®は、こういう仕事をやっているのでよろしくお願いします」って、あらかじめいろいろな部門のマネジャーやメンバーにお知らせしておくことが大事です。私がプロポーザルエキスパート®とは何かをイメージしてもらうためによく使うのは、「会社の中にある提案専門のコンビニ」、そういうイメージです。直接言ったりしませんけどね。


井上      それ、わかりやすいですね。


水嵜     コンビニだからなんでも扱うわけです。小さな話だと「こういう写真とかデータ、素材を持ってますか」とか「絵を描いてもらいたいんですけど」とか、そんな感じで声が掛かる。事前に予定ができるという意味で一番ありがたいのは、年単位で動く、決められたプロセスで予定どおりに動くプロジェクトです。そういう場合、RFI(リクエスト・フォー・インフォメーション(注:情報提供依頼書))とかRFP(リクエスト・フォー・プロポーザル(注:提案依頼書))が順番に出てきます。例えば、RFIに対する回答提案書を提出して、これに勝つと次のRFPが出るのは1年後なので、そのときまたお願いしますとか、そんな感じになります。その合間には、他の会社をサポートしたりするわけです。


井上      水嵜さんは、そのプロジェクトの中で、書いたり、調べたり、データ作ったりとか、どこまで関与するんですか


水嵜     それはお客さまや案件によるし、そのときの状況にもよっていろいろですけど、たまに海外関連の話が来ちゃうと、その件にかかりきりになってしまうことがありますね。とはいえ、案件がたくさん来ても、基本的に断ったことはなくて、タイミングや必要な作業によって上手くこなせたりしますし、そうでなくても少なくとも何かの支援はします。他のチームなりメンバーなりに手伝ってもらってなんとか乗り切ってきた感じもあります。


井上     プロジェクトには、営業さんとか、技術者とか、法務とか、いろいろな部門の人が関わるのですか。


水嵜     そうですね。必要な段階で出てきていただく感じですね。他社と一緒にプロジェクトを進める場合もありますよ。価格だったり、製品やサービスの仕様だったり、その提供の方法だったり、複数の会社と組む場合は契約関係だったり、いろいろイレギュラーなところがあって、会社としてはそこを一番気にするので、私がウォッチしていて「そこは気を付けてください」って言っていくのが一番上のレベルでの支援です。本当に支援レベルによります。提案書って1件1件本当にちがうものなんですよね。


 



■提案書づくりは、準備が7割


井上      提案書ってことは、必ず競争相手がいるってことですか。そうとは限らない?


水嵜     そうとは限りません。でも、基本的に他社は意識しています。公共の入札案件とか、大規模案件だと、いろいろな会社が寄ってくるので、必ず競合はいて、その分析はします。私が企業研修の講師をするときには、そういうセオリーややり方を一通りお伝えします。


井上     コンペで勝つには、価格で勝負ってこともありますよね。


水嵜     実はそれが一番かもしれませんよね。ただ、私のところに来る案件は、もちろん提案内容で勝つこともあるし、営業さんががっちりお客さんつかまえているから勝てるとか、「今回はコストでいくんだ」とか、いろいろあります。勝つためのテーマを決めるディスカッションは、一番重要なプロセスかもしれませんね。私は研修のとき、プロセスの7割は準備だと言っています。その7割の準備の中に、そういう分析とかテーマ作り、構成作りが全部入っているわけです。だから、スライドとかMS Wordで文書をつくる作業は、本当に最後の部分です。


井上     それだけ、いろいろな業務に関わるには、幅広い知識と組織内の人脈が必要になるよね。


水嵜     たとえば限られた広さのオフィスの中だと、ある程度お互いの顔がわかっているので、手順を踏む必要はありますけど、私がわざわざ間に入ってかかる時間を長くする必要はないですね。大事なことは声掛け、進捗管理です。忘れないように、「これをしっかりしていきましょう」っていうところくらい。ただ、全体の進行状況を常に把握するのとリスク管理は大事ですね。


さっき質問された、プロジェクトの手順を簡単に説明しますね。最初に仕事の依頼が来たら、まず営業さんにヒアリングして、依頼申請手続きをしてもらいます。こういう案件で誰が担当みたいな。それから、必要な関係者を挙げてもらいキックオフミーティングをやります。その時点で、方向性とか、手順とか、事前にヒアリングした内容を話してみんなに認知してもらいます。そこから制作のプロセスがスタートして、みんなで手分けして最初のレビューやりましょうとか、次ここで2回目のレビューやりましょうとか。入札の案件だと、お客さんに対して質問する期間が決められているので、その質問期間や回答の反映過程も押さえないといけませんね。


■提案を受けたクライアントが、目の前で他社の発注書を破り捨てた


井上     我々のような広告業界の人間は、提案書って言うとプレゼン資料とかカンプ(サンプル)で、そこはロジックも大事なんだけど、やっぱり見せ方がすごく重要なんですよね。提案書をつくるとき、見せ方とか、表現とかって、どのくらい意識していますか。


水嵜     提案の何が効いて案件を獲得できたのか、私もすごく知りたいのですけど、たまにしか聞こえてこないんですね。でも、提案書を見せたら、その場でお客さんの態度が変容して、目の前で他社への発注書を破いてくれたっていう劇的な出来事は聞いたことありますけど。


井上      すごい。かっこいい。


水嵜     それから、なかなか提案を見てもらえない某有名企業の社長さんに向けて、提案ビデオをつくったことがあるんです。海外にある本社で持っていた動画素材に日本語字幕を付けて、ハンディカムで撮影した映像と合わせて編集しました。お客さんの中のIT部署の皆さんと「これでどうかな、響くかな」みたいな感じで一緒につくって、それを見せました。そうしたら、あとから聞いた話ですが、そのお客様の社長が「これの検討はもう進めてるのか」と突然言いだし、担当者が「まだです」と言ったところ、「すぐにやれ」の一言で導入が決まったということもありました。そう言う意味で、やはり、見せ方、選び方や、見てすぐ分かるっていうのは、基本中の基本で、それは常に念頭に入れているつもりです。


だから、サービスレベルの話でいうと、プロジェクトマネジメント的な進行管理と制作編集の部分を両方やるフルサービスが一番上だとすると、中間が結構幅広くて、そこはドキュメントの制作担当者としてサポートする感じなんですね。そこまで、プロジェクトの全部を追いかけないというサービスの仕方もあるわけです。そのレベルだと、お客さんの時間とか皆さんの制作の進捗具合を考慮して、できる範囲でわかりやすく、きれいに仕上げていくという作業になります。一番下のレベルは、半日ぐらいで、もう本当に見出し周りとページのヘッダーフッター揃えと、表紙みたいな最後の仕上げだけちょっと手伝うっていう感じですね。



第2回「勝てる提案書のつくり方」へ続く →




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