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対談 第2回「勝てる提案書のつくり方」


今回の対談では、国内では数少ない提案書づくりのプロ「プロポーザルエキスパート®」の水嵜清美さんに、提案書作成についてお話を伺います。前回は「提案書って誰がつくるの?」を題材にセッションしましたが、第2回は「勝てる提案書のつくり方」をテーマにお話を伺います。



井上     提案書づくりの専門家ってことは、その案件の勝ち負けという結果が出るじゃないですか。まして、外資はそれが評価軸になるわけで、結構ストレスの高い仕事ですよね


水嵜     もう結果は丸見えですよ。それで給料が劇的に上下する営業さんは本当に大変ですけれど、私の場合、今日お話ししてきた件については幸いほぼ影響はありません。私は社内チームではなく、外注として提案書の作成をしていたこともあるのですが、外注でお受けする場合だと、中にはベースの報酬に加えて、入札で勝ったらボーナスを出すという話はあったりしますね。いずれにしても事前契約になりますが。


井上     そもそも水嵜さんは自分の会社を持っているわけで、外注として制作請負をすることもできるけど、今は社内に駐在するような形をとっていますよね。提案書を外注に出しにくい理由はあるんですか。



水嵜     やはりコンプライアンスですよね。提案書って営業活動で、営業活動は経営活動そのものですから、会社の肝の部分はやっぱり簡単には見せられないんですよ。だから、社内でも他部署がどんな提案書をつくっているのか、見せてもらえません。まして、よく知らない外部の人間に、提案書を見せてくれる会社はなかなかありませんよ。だから、私が外注でお受けしたのも本当にありがたいお話です。


井上     そうですね。大体コンフィデンシャルって書いてありますもんね。だから、そういうチームは社内に置くほうが好まれるわけですね。


水嵜     別の業界でも、コンサルタントの方や中小企業の提案書とかプレゼンテーション資料等をつくるお手伝いをしています。最初はテンプレートの作成から入って、ブランディングして、その後は、会社紹介的なものをつくったり、プレゼン資料をつくったり、そうしていくうちに、その会社さんの事業内容や何がウリなのか、いろいろ見えてくるわけです。それが次の資料づくり、ひいては提案書を作成する機会に生きてきます。そういう意味で、そのお客さまを理解するほど適切な解が出てくるので、継続してお手伝いするメリットはあるのかなと思っています。


井上    広告はプロジェクト単位での依頼が多いので、その領域に関してはコンフィデンシャルな資料も見せてもらうし、営業さんの提案書も見せてもらいます。もちろん、前提として機密保持契約(NDA)は結んでますけどね。それでも、当該部署以外の資料は見せてはもらえないので、全体の把握はできませんね。


水嵜    たしかに、NDAを結べば、もちろん必要と判断されたものを見せていただくことは可能ですけど、制作に関係する全体像を把握させていただくのは、ちょっと大変ですよね。



■ストーリー仕立ての提案書は、よく効く


井上    良い提案書と悪い提案書っていうテーマで話を聞きたいのですが。


水嵜     ああ、これ、よく聞かれるんですよ。でも、本当に良いも悪いもないんですよね。


井上     良いも悪いもないとは、どういうこと?


水嵜     結局、提案書をつくる素材とか情報が、私のところに来るわけで、それの善し悪しは、私が判断する話ではありません。提供された素材の使いやすさとかはあるかもしれないけど、素材自体を良いとか悪いとか思ったことありませんね。あるのは、良い作り方と悪い作り方というか、プロセスの話ですね。たとえば、パワーポイントのスキル不足でなんともできてない資料は、ちょっと扱いづらいけど、意図さえ理解できれば、どちらかというと直しがいがあると感じます。


井上     水嵜さんの視点だとそういう話かもしれないけど、世間一般だと、パワポのデフォルトで用意されているテンプレートだけでつくった、文字がものすごく大きくて、ゴチャゴチャしたスライドとかって「何だこれ?」って思いますけどね。


水嵜     それも結局、レイアウトの素地があるかないかの話になっちゃいますね。私はDTPのオペレーションをやっていたことがあるので、ページレイアウトの基本は身にしみついていますけど、一般的に職場でそこが身についている人は、まだ本当に少ないですよ。だけど、DTPは習っていなくても、パワポの操作スキルは習得している人いますよね。そういう素材であれば、調整もそれほど時間がかからずに終わりますけどね。
それ以前に大きいことがあって、実は業界によって全然作り方が違うんですよ。提案書の専門家って、世の中を見渡してみるとたくさんいて。私みたいに外資の提案書チームで仕事している人もいれば、コンサルティング会社で提案資料をつくっている方もいますし、企画書提案書を研究して本を書いてる人もいます。パワーポイントマスターみたいなスペシャリストもいます。そういう視点からいうと、どういう方向性で提案書を作るかで、正しいとされる見栄えが全然違ってきてしまうわけです。例えばコンサルタントの資料作成方法だと、見出しがあってその下に2~3行あって、全部左上に揃える、フォントはこのサイズみたいなルールがあるけど、パワポマスターが見ると、これじゃ全然駄目ってなるので、正しさの基準っていうのが、いろいろあると思います。もちろん提案シーンにもよりますしね。


井上     うちの会社は、案件によってプレゼン資料つくりますけど、基本的には、競争に勝つためにつくるので、提案書のお作法である「はじめに」があって、目次があって、会社紹介があってみたいなことをやっていたら、コンペの中で埋没しちゃうので、あえて、定石を外しにかかるみたいなことを考えるわけです。


水嵜     たしかに。構成の話ですね。



井上     自己紹介もなしで、いきなりキャッチコピーをドンと出して、「こんなことでいいんですか」とデッドボールすれすれの球を投げたりする。そういう驚きを与えて、この会社は違うと思わせることが、重要だったりするわけです。実際、資料の中で使うデータは、他社と同じだったり、製品・サービスは、それほど差がないかもしれないけども、客をハッとさせてプレゼンで勝つには、そこがすごく重要だと思っています。
実は、直近で新しいラーメンチェーンのコンセプトを考えてほしいって依頼があり、そのときの提案資料は、うちっぽいものになりましたね。コンセプトを3案つくって、先方に提案する訳ですけど、ビジネスっぽいプレゼンだと伝わらないと思ったので、ストーリー仕立てにしたんですよ。コンセプト案に沿ったお店の空間を描き、そこに仮想的につくりあげたペルソナが来店し、ラーメンを頼み、食べて、どんな体験をするかを、物語で見せたんですね。そういうプレゼンをして、この人が満足する店を作りましょう、そのためにはこういうメニューが必要です、こういう店名にしたらどうでしょうって、提案をしたわけです。
なんというか、提案書にもいろいろあって、どうやったら伝わるか、相手の心を動かせるかっていう部分が、私は一番肝なんじゃないかなと思うわけです。


水嵜     やっぱり相手の心を動かさないと、そこから先に進めませんよね。そのやり方として、ストーリーはもちろん効くと思います。特に、プレゼンテーションのセミナーをやるときにそういう話をしますね。結局プレゼンテーションって、私のスタンスでいくと、提案プロセスの一つなんですよ。提案書を提出した後、説明の場とかプレゼンテーションの場があるので、そこをイメージしてつくるのですが、提出するのは文章なんです。スライドであっても提出時の最終形が結局文章のスタンスで、印刷したときにどうなるかをイメージしてつくるんですね。
ただし、それをそのまま投影したらいいわけではなく、そこも作り直しが必要です。あとは内容の構成ですね。提案書の流れで第1章、第2章と、やっていいのかどうかもディスカッションのポイントです。その先に、ストーリーテリングで見せるみたいな手法があるわけですが、今、話されたラーメン屋さんのようなケースを伺うと、一番効くと感じます。でも、今の私の環境では、実際にそこまでやらせてもらえる話は多くないですよね。ストーリーも、いわゆる昔話的なヒーローストーリー『ロード・オブ・ザ・リング』とか『スター・ウォーズ』的なものが基本ですけど、幾つかパターンがあって、そういうものでインパクトを与えていくっていうのは有効だと思いますね。



■プロポーザルエキスパート®として独立するには



井上     一方でプレゼンって、目の前の担当者だけではなく、決裁権を持つ上司とか社長のところまでひとり歩きしていくので、エモーショナルな表現だけではなく、なぜ利益を生むのか、どうしてコストダウンにつながるのか、そういうロジックをきちんと備えておかないと、判子を押してもらえないので片手落ちになってしまいます。そこは、専門家にきちんと試算してもらったり、資料を揃え、ロジックをつくってもらえると、我々も助かるな。


水嵜     そうですね。社内だと誰がやるか分担できる。そのフェーズでは自分も進行管理に入ります。提案過程では、そこのディスカッションが一番のポイントですね。どこの会社も、価格競争に陥らないようにしたいというのは基本中の基本で、競合分析も、あまりやり過ぎるのはよくないという議論があったりして。だから、ストーリーもそうですけれど、サービスをデザインするっていう感覚が求められていると、すごく感じますね。


井上     水嵜さんは、組織のことからデザイン、プロジェクトマネジメント、フィニッシュまで、全部が分かっているところが強みですよね。そこまでやれる人っていうのはなかなかいないと思います。


水嵜     そうでしょうかね。その辺は一個一個勉強してきた積み重ねはあるかもしれません。私としては、また一緒にやれる仲間が欲しいなって、常々思ってるんですけどね。



井上     パワーポイントマスターはいそうだけど、そこまでできる人はなかなかいないでしょう。


水嵜     いえいえ、いらっしゃるでしょう。また、意欲のあるパワーポイントマスターならあまり時間をかけずに一緒にできるようになりそうですけれど。プラスアルファで幅を広げたい気持ちのある方、大歓迎です。本来は、ディレクター目線の方の方が、プロポーザルエキスパート®には向いています。ただ、自分で手を動かさなきゃいけないところもあり、ディレクターしかやってきてないというのもちょっと。


井上     そうですね、オペレーションもちゃんとやってないとね。


水嵜     そうなんですよ。そういう意味じゃ割と、中小で何でもやってきた方のほうが向いているかもしれないですよ。


井上     例えば、そういう仕事をしてきて、水嵜さんみたいにプロポーザルエキスパート®として独立することは、あり得ますか。


水嵜     あると思います。時折、外資系を中心にそういう募集があるので、それに乗ってしまうのが、ひとつのパターンですね。外資系だと英語をある程度使いますが。それが社員なのかベンダーなのか分かりませんけど。海外だとベンダーの方は多いですよ。インディペンデント・コントラクターって言いますけど、欧米では非常に一般的です。アメリカなんて国土が広くて、会社に通えないから在宅で仕事している人も多いですよ。提案書の作成には、いろいろな知識や経験が必要なので、ある程度サービスやSE、営業をやった後に転向する方が多く、年上の方が価値があると思われるところもあるようです。ある程度の年齢から、プロポーザルの専門家になるっていうのも全然ありだと思います。私が、今一緒にやっているアジアパシフィックの人たちも、50代とかですよ。私、一番年下みたいな感じですから。



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第3回「勝てる提案の原石を掘り起こす」へ続く →




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