クリエイティブ経済誌 BUSINESS TIMELINE
Vol.28
特集
2017.10.16

03 コアな人に訴えかけるプレゼン力を高める

『笑い』プレゼンテーションの考え方
安田 顕

ビジネスの世界で度々問われる「プレゼン力」。優れた企画力があったとしても、プレゼン力が劣ってしまっては、企画内容が最大限活かされない。今回、非常に尖ったキャラクターを演じる安田顕より、役によってどのようになりきっているのか、「プレゼン力」の視点から紐解く。


108の「煩悩」からキャラクターを引き出す

記憶にも新しい高視聴率を記録したテレビドラマ「下町ロケット」「小さな巨人」の中で、際立ったキャラクター表現で演技力の高さが評価されている安田顕に、キャラクターの引き出し方について聞いた。
安田「一番大事にしているのは、108あると言われている『煩悩』です。喜怒哀楽の中でいくつもの喜びや、怒りのパターンがあります。脚本を読ませて頂いて自分との共通点、共感できる部分を自分の中にあるものからピックアップして膨らませていきます。声色も、最初のうちは声色を作っているのが分かりますが、毎日同じ声を出しているとその声色になってくるんですよね、不思議と・・・」

舞台と映像の違い

また、生モノである舞台とドラマなどの映像とは、演出や表現方法が異なると言う。
安田「舞台では、ボケる人がいてそこにツッコミが入ることで成立して客席で笑いが起きます。しかし、それが映像だった場合にどれぐらい効果的なのかなと思う時はあります。映像だと思わず笑っちゃうシーンて、ノリ・ツッコミというよりも普段の生活の中での会話のズレや仕草だったりするんじゃないかと思うんです。より繊細な表現が出来るとか、言葉にならないものを切り取る力に関して言うと、映像が長けていると思いますね。舞台はそこができない。できないことが演者にとってはプラスかもしれないのですが」
更に、求められる演出に対して一定したクオリティを保つ秘訣について次のように話す。
安田「やはり、稽古通りにできることじゃないかなと思うんですが、緊張もするしテンションも上がりますし。稽古で、120ぐらいでやっておいて、本番では削っていく作業をして80ぐらいにする。僕もなかなか出来ないんだけど。あと、舞台でのお芝居は、一ヶ月ほど稽古が出来ることが多いので、その期間でクオリティを上げることができるわけです。しかし、ドラマなどの映像は1ヶ月の稽古が出来るわけではないので、瞬発力が大事になってくるなと思います」

モテリーマンは「コアな人に訴えかけるプレゼン能力」

『スマートモテリーマン講座』では、講座形式の舞台であるということ、そして非常に尖ったキャラクター設定であるということ。安田顕が考えるモテリーマン役としての確立が、結果的にプレゼン能力の高いキャラクターへと変化させる。
安田「モテリーマンの強さとしては、素っ頓狂なことを言いつつも信じて疑ってないところでしょうね。ド派手なスーツを着てバラをつけてママチャリに乗ってきたりして、間違いなくモテると本当に思っている。そこの強さはありますよね。コアな人に訴えかけるプレゼン能力は高いと思います」





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Profile

『笑い』プレゼンテーションの考え方
安田 顕
安田 顕
演劇ユニット「TEAM NACS」メンバー。舞台、映画、ドラマなどを中心に全国的に活動。音楽にも造詣が深く、北海道では音楽番組のナレーションを放送開始から15年担当、雑誌ではアーティストと対談連載ページを持つ。実父とのやりとりを綴った『北海道室蘭市本町一丁目四十六番地』も発刊し、思いの丈を柔らかい文章で表現している。近年は映画・ドラマ・舞台など数々の話題作に出演、硬派な役から個性的な役まで幅広く演じている。
『笑い』プレゼンテーションの考え方
福田 雄一
安田 顕
1990年に劇団「ブラボーカンパニー」を旗揚げし、座長として全作品の構成・演出を手がける。放送作家として数多くの高視聴率番組を手がける一方、ドラマや映画の脚本やDVD作品の脚本・監督など、幅広いジャンルで活躍中。 また2007年よりマギーとの共同脚本・演出のユニット『U-1グランプリ』も立ち上げ好評を博す。 福田雄一の笑いは業界で大いに注目を浴び、舞台の脚本・演出でも引っ張りだこ。 ミュージカル「スパマロット」、舞台「THE 39 STEPS」はじめ、今年もミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」、舞台「デストラップ」等が控えている。

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