クリエイティブ経済誌 BUSINESS TIMELINE
Vol.35
特集
2018.05.14

ロールモデルなき時代のキャリアを考える。自分のキャリアは自分で切り拓いていく

40歳で転職、キャリアをクリエイティブする
村上 臣

ビジネスタイムライン編集長 /佐藤 元紀
From the Editor in Chief

人生100年時代、技術進化に起因する人の働き方の変容、パラレルキャリア…などといった言葉を新聞、テレビ、雑誌などでもよく見聞きするようなった今、私たちは改めて自身の働き方やキャリア形成について、見つめ直す時を迎えてきているのではないだろうか。

村上氏が駆け抜けるキャリアの中に、私たちが活用できる考え方がいくつか存在する。SNSを通して個人が情報発信をし、個人が持っているスキルや影響度を価値としてエクスチェンジできる評価経済社会。この時代における個人と企業の関係性を村上氏は「箱(企業)から人(個人)へ」という言葉で表現した。
おそらく今後、採用活動において会社側は学歴、職歴といった画一的な能力評価や会社への貢献意欲の確認といった旧来型の採用基準ではない、時代に即した新基準が求められることになるだろう。特に超売り手市場といわれる現在の求人マーケットにおいては、このパラダイムシフトに対応できているか否かが大切になる。一方、求職者側も会社の知名度やイメージ等で志望先を決める「就社」ではなく、何を成せるのか、成した結果自分はどう変化できるのか、という点が会社選定の基準となるに違いない。つまり、入社したら一生安泰ではなく、常に学び続け、自分をアップデートできる会社が選ばれるようになるのだ。
また、自分のやりたい事や興味を具体的なわかりやすい言葉に置き換えることの重要性も村上氏は説いた。村上氏にとってのモチベーションの源泉キーワードである「面倒くさいことの解決」。実にシンプルな衝動であり、村上氏の今までのキャリアを裏付けるに相応しい、しっくりくる素敵な言葉だ。キャリア形成において、この内から湧き出てくるモチベーションは最も大事なのではないだろうか。

今は正解のない時代と言われている。正解を効率的に導き出すスキルが必要だった時代から、存在しない正解は端に置き、事実を繋げて編集し、仮説を立て、進めていける能力が必要とされる時代になった。どうせ正解がないのなら「やってみる」というスタンスと自分のモチベーションの源泉に向き合い、自分をアップデートしていく。これからのロールモデルのいない未来の仕事人生において、キャリアを切り拓くことに繋がっていくに違いない。

Profile

40歳で転職、キャリアをクリエイティブする
村上 臣
村上 臣
大学在学中に仲間とともにベンチャー 企業、有限会社電脳隊を設立。2000年に株式会社ピー・アイ・エムとヤフー株式会社の合併に伴いヤフー株式会社入社。一度退職した後、2012年、ヤフー株式会社に入社、執行役員 CMO(チーフ・モバイル・オフィサー)に就任し、モバイル事業の企画戦略を担当。2017年11月にLinkedInの日本代表に就任。