クリエイティブ経済誌 BUSINESS TIMELINE
Vol.37
特集
2018.07.13

長く愛されるサービスの創り方

長く愛されるサービスの創り方
粟飯原 理咲

“創造の宝島”(クリエイティブ・アイランド)という意味を込めた社名のアイランド株式会社。「ありそうでなかった、あったら嬉しい」をモットーにおとりよせネット、レシピブログ、クッキングラム、朝時間.jpなどユーザーから長く愛されるサービスを企画、運営している。同社の代表取締役 粟飯原理咲氏にアイデアの生み出し方、形にして運営していく手法について伺う。

今後、世の中に求められるサービス

群雄割拠なメディアサービス。一時、爆発的な人気を得たとしても、そのあと長くユーザーに愛されるサービスとなり、世の中に存在していくことは容易いことではない。さらに、一番気になるのは次、どんなサービスが世の中に求められていくのかということ。
粟飯原氏「最近だと『トライブ』という言い方もされるスモールコミュニティに改めて注目しています。今の人たちは職場の人と家族や友人だけでなく、もう一つ自分が心を許せる、自分の興味関心で繋がれる人たちとの場所をすごく求めているんじゃないかという気がしています。スターバックスがサードプレイスと称しているように、自分の第三の場所だなと思えるようなサービスが今後、求められていくと思っています」
SNSが発展し、個が発信していくことが自然となった今、従来の人間の繋がり、組織であった会社や家族、友人以外の今まで簡単に出会うことが出来なかった同じ興味関心を持つ人々と繋がれるようになった。そして生まれたトライブと言われるスモールコミュニティ。粟飯原氏はどのようにトライブを見つけ、広がりを持たせるアイデアを生むのか。
粟飯原氏「弊社では、クッキングラムという月に3億以上のリーチのある料理インスタグラマーコミュニティを運営しているのですが、その中で、ハッシュタグを細分化していくことで新しいスモールコミュニティが見つかるのが面白い。このハッシュタグを使う人はどんな人たちなんだろうと。また、レシピブログだったらお出汁好きな人が集まってだし部をつくろうとか。さらに、コミュニティ形成も考えます。ユーザーさんの中から生まれる場合もあれば、私たちから仕掛ける場合もあり、様々なトライブが生まれていてとても面白いです」
円滑に運営している自社のサービスをよりブラッシュアップしていくための分析作業から見つける新発見。新しいアイデアを紡ぎだす視点があるからこそ、時代に沿ったサービスが思い浮かぶのであろう。

クッキングラム

Profile

長く愛されるサービスの創り方
粟飯原 理咲
粟飯原 理咲
アイランド株式会社代表取締役/インターネットサービスプロデューサー。国立 筑波大学卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社、株式会社リクルート、総合情報サイト「All About」マーケティングプランナー職勤務を経て、2003年7月より現職。生活者の視点に立ち、同社にて「おとりよせネット」「レシピブログ」「朝時間.jp」などの人気サイトや、キッチン付きイベントスペース「外苑前アイランドスタジオ」を運営中。日経ウーマン誌選出「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」2000年度ネット部門第1位、2003年度同賞キャリアクリエイト部門第6位受賞。2011年より、日経産業新聞にて「トレンド語り」コラムを担当。