クリエイティブ経済誌 BUSINESS TIMELINE
Vol.39
特集
2018.09.14

01.歌舞伎俳優の新たな挑戦

ヒーローへの憧れがモチベーションを高める
尾上松也

「総合力」に優れた劇団☆新感線に魅せられる

今回の新感線☆RS『メタルマクベス』は、ロックバンドが劇中で生演奏する音楽に特化した舞台。歌舞伎界に身を置く松也が、初めて劇団☆新感線の作品を演じるにあたり、新しい分野への挑戦について次のように話す。

松也「未知の世界へ飛び込むのは、とても好きでして、いつも飛び込むときは、あえて周到な準備をしないようにしています。飛び込んでみないとわからない部分があると思っており、これまでも飛び込んで自分自身を刺激していることがありました。劇団☆新感線は、どの作品も良い意味で常に子供っぽさの要素を忘れていないところがありまして、男の子が立ち回りをしながらお芝居ごっこをやっている延長線上で、具現化された作品になるようなイメージです。その様な『ごっこ』を大人たちが全力でやっている姿に感動します。物語性が強い作品もあれば、よくわからない作品もあり、『総合力』で劇団☆新感線として昇華できるんです。その辺りは歌舞伎にも共通しているところがあり、とても共感できます」

決して、歌舞伎と今回の舞台で演じることがかけ離れているわけではなく、交わる部分もあるようだ。

松也「いのうえさんが演出されている舞台は、僕自身も拝見させていただいております。いのうえさんご自身も歌舞伎を見られていて、多くのシーンに歌舞伎的な表現を取り入れられているんです。僕自身、『いつか、この座組みで演じてみたい』と思っておりましたので、今回お声をかけていただけてとても嬉しいです。自分が観てきて感じた劇団☆新感線の色や、魅力に、歌舞伎で培ってきた経験をぶつけるとどのような科学反応が起きるのか?とても楽しみです」

Profile

ヒーローへの憧れがモチベーションを高める
尾上松也
尾上松也
1985年1月30日東京生まれ。六代目尾上松助の長男。1990年5月歌舞伎座『伽羅先代萩』の鶴千代で二代目尾上松也を名のり初舞台。2015年より、次世代の歌舞伎界を担う花形俳優が顔を揃える「新春浅草歌舞伎」に出演し、『仮名手本忠臣蔵』早野勘平、『義経千本桜』狐忠信、『棒しばり』次郎冠者、『双蝶々曲輪日記 角力場』放駒長吉、『義経 千本桜 吉野山』佐藤忠信実は源九郎狐などの大役を勤める。一方、2009年から歌舞伎自主公演「挑む」を主宰し、年一回のペースで継続中。歌舞伎の他にも、ミュージカル 「ロミオ&ジュリエット」(2013)ベンヴォーリオ役、「エリザベート」(2015)ルイジ・ルキーニ役、2017年はディズニーアニメーション映画「モアナと伝説の海」日本語吹替版のマウイ役、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)今川氏真役、初の主演ドラマ「木ドラ25さぼリーマン甘太朗」などに出演。多方面に活躍の場を広げている。