2017/01/17 | TIEUP | 59view

加山流 「デッサン力」

小学生時代の「発想の転換」

加山は、絵を描くことそのものは小学生の時に始めていた。始めたきっかけは切ないものだったりする。しかし、卑屈にならずやりたいことに没頭することで、取り巻く環境がプラスへ転換されることを実体験から教えてくれた。
加山「小学生の頃から絵が大好きだったんだ。当時、いじめではないけどのけ者にされたことがあるの。みんな外でテニスや野球をやっているんだけれど仲間に入れてもらえなくて。仕方ないから教室でノートの後ろに絵を描いていたの。それが絵を描くスタートなんだけれど、その時に教室に残ってるヤツの顔を描きたくなって描いたんだよ。それがものすごくそっくりだったみたいで(笑)。それを他のヤツが見て僕も描いてくれって。それで描いていたら行列が出来るようになってしまって、とうとうクラスの全員描いたっていう。その中でも最も出来の良いものを先生が貼り出して、三重のマルに花マルをつけてくれて、褒められると人間は嬉しいなと思うよね。小学生1年生から高校3年生まで図工では最高成績をずっと維持してきたの。子供の頃やっていたことが、今に活きているなと感じますね」


「現在までに23隻の船を造っちゃった」

加山が小学生から中学生になる頃、家庭教師によって新しいインプットがあったことで新しい創作の道が開けることになる。
加山「そのうち今度はすごい船が好きになって中学二年生の時に初めて船を造ったんだよ。それは、小学校5年生から付いてくれていた家庭教師の先生が商船大学の設計を学んでいる学生だったの。先生のもとに行くと図面がいっぱい貼ってあるわけだ。あぁ、こうやって船って図面を描くんだなって。自分でも描いてみて、そうしていくうちに図面を見ると船のカタチが全部わかってくるんだ。そして実際に造りたくなって画用紙で模型を作ってみたら、今度はどうやったら水に浮かぶのかなと思ってロウを溶かして刷毛で塗ってみたわけ。ちゃんと浮くんだよ。最初は一人乗りのつもりが二人乗っても平気、三人乗っても平気ってなって。それで実物を造って海に浮かべて1キロ以上離れている岩まで漕いで行って戻ってきたの。まぁ、その島というか岩に着いた時の感動は忘れられなくて今までに23隻の船を造っちゃったよ。2隻を除いて全部自分で設計したよ。何事もとことんやることが大事だよね」


取材時のわずかな時間でペンを走らせ描いたデッサン


加山流「デッサン力」の磨き方

何かを実現するためにとことんこだわり、そして突き詰めて自分のものにすることで、必要な力は自然に付いてくると言う。そこに加山流デッサン力は秘められている。
加山「船の設計をした後に、その船が走っている姿を自分で見てみたいっていう強い思いみたいなものがあることが全てを動かしているよね。そうなると、図面通りにしっかりとベクトルが合っていないと嫌なわけだよ。ちゃんとした立体になっていないと気持ち悪いから、そういう細かいことにこだわって描いてるうちに遠近法とか覚えて自然にデッサン力みたいなものは付いていくのかもしれないね」


編集後記

2016年11月27日の取材当日は、日本橋髙島屋8Fにて絵画展の真っ只中。加山の作品は海や富士山を被写体にしたものが多いが、特に色づかいにおいて透明感がありよどみのないことが印象深い。また、この日は日曜日ということもあり会場は多くの人がつめかけていた。
来場者の傾向を見ていると、娘とその母親の2世代や母娘に加えて孫を連れての3世代、家族連れなど幅広い年代に支持されていることに気づく。それは、「絵画」を通して愛、夢、絆とは何か?について優しく問いかけ優しく包み込む加山流のコミュニケーションスタイルが、年齢問わず親しみやすい一つの芸術になっているからだろう。
昨今、人々のニーズは以前よりも随分と細分化されてきているように思う。それは、ものが溢れる現代社会でシンプルに心で感じられるメッセージを、より強く求める社会になってきているからではないだろうか。


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