2017/05/15 | TIEUP | 66view

先鋭的な金融教育アプリの開発 「若者の金融リテラシー向上化」地方銀行の挑戦


若者の「記憶に残る」銀行を目指す

沖縄海邦銀行では、2015年の自社ビル建て替えに伴いブランドイメージを一新した。企業にとって大きな転機となるが、なぜ実行へと踏み切ったのか。今回のブランディングプロジェクトを担当した沖縄海邦銀行の高良(たから)氏に話を伺った。
高良氏「金融業界全体にも言えることですが、堅いイメージを覆したいという想いを抱えていました。アルバイトを始める際など、初めて口座を開設した銀行は記憶に残るものです。そこで若者にとっても馴染みある銀行にしたいと考えました」
どのようなプロセスでブランド構築を行ったのか。ブランド構築からクリエイティブ全般を手掛ける(株)OTOSOの佐藤氏は次のように語る。
佐藤氏「まず第一弾として行ったのはホームページのリニューアルです。それまでは、一世代前に作られたものを使っていましたが、現在の情報収集プロセスを考えると、ユーザビリティの向上やスマートフォンの対応など、使いやすさの改善が必要でした。若者をターゲットとする中で、10〜30代のインターネット利用率の高さに着目したのです。ICT(※)の活用強化を進める海邦銀行 にとって、ホームページの見直し、SNSへの展開、それらを踏まえた上でのアプリ開発という流れは、海邦銀行のブランディングチームとも意見が合致し、プロジェクト開始当初から同時並行で進めることができました」

※ICT:(Information and Communication Technology)は「情報通信技術」の略であり、IT(Information Technology)とほぼ同義の意味を持つが、コンピューター関連の技術をIT、コンピューター技術の活用に着目する場合をICTと、区別して用いる場合もある。


「金融・消費」の知識を楽しみながら学ぶ

本プロジェクトの中に、金融教育アプリ『クイズ・かいホー伝説』というRPG風のストーリーを用いたクイズゲームがある。今回、なぜゲームアプリの開発を考えたのか。海邦銀行の高良氏は、金融経済教育の取り組みの必要性がきっかけだと語る。
高良氏「それまで金融教育や消費者教育のツールは、お買い物ゲームやセミナーなどの従来型のものが主でした。金融という枠を超えて楽しみながらできる新しい形で、アプリの開発を考えました」
ゲームの内容は、「かいホーくん」をはじめとするキャラクターを中心に「気軽に繰り返し遊んで学べる」ことを意識し開発されている。


コンテンツを活かすために必要な拡散力

現在リリースから1年ほどが経ち、アプリは5千〜6千DLほどに達した。認知度を上げるためにはDL数の引き上げが必須である。今回、認知度向上の施策として沖縄で人気のyoutuberによる動画配信を企画した。二人のyoutuberが「クイズ・かいホー伝説」を用い、1ステージクリアする毎に、登場キャラクターにまつわる食材を獲得できる。その食材を使って料理対決をするというものである。
高良氏「動画の配信に合わせて、県内の新聞紙面でyoutuberとのコ ラボを特集していただきました。youtuberの起用によって、若年層・小中学生の間で広がることは想定していましたが、新聞やネットニュースなどで取り上げられたことは意外でした。またゲーム形式のアプリ開発は金融業界の中でも初の試みのため、沖縄県外の金融機関からも『地方でも新しい金融教育の取り組みをしている銀行がある』と話題になりました」
拡散力のある人が一つのメディアとなることで、沖縄の枠を超え連鎖的に広がったようだ。


デジタルとリアルの両軸で顧客との関係強化を図る

佐藤氏「スマホだけで完結させたくないという想いがあり、リアルへ繋げる施策も実施しました。ゲームをクリアして海邦銀行の窓口を訪れると、かいホーくんの貯金箱がもらえるキャンペーンです」
佐藤氏は、今回のプロジェクトを通して、デジタル化の推進と合わせたリアルとの連動が今後重要だと考えるきっかけになったという。一方、高良氏は、「銀行という枠組みを超えること」「初めての試みを行うこと」をテーマに今後も挑戦への意欲を燃やす。
変化の多い時代、長年培われてきたものと新たなものとを融合し、両軸で高める力が必要だ。


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