2017/08/24 | TIEUP | 56view

効果的なロゴを作る為の発注方法

BUSINESS HINTS

ロゴを発注する際の費用は数万~数百万円までとても幅広い。そもそもロゴとはどのような定義で目的は何か。そして、どのように発注することが最適なのか。デザイン会社の話も交え、効果的なロゴ発注の方法を探る。




ロゴの定義と、その目的

そもそもロゴは何のために存在するのだろうか。デザイン会社に尋ねると、「会社やサービスの存在を認識させるためにあるというのはもちろんだが、ロゴを通じて『想い』を届けるためにある」という回答が多く寄せられた。ロゴの定義としては、「シンボルマーク」「ロゴタイプ」、そしてその2つを組み合わせたものである。一見するとマークや文字のデザイン自体に目が行きがちだが、あくまでもそれはロゴを構成する要素の一つ。ロゴの本質は、「メッセージ」にある。伝えたい想いがあるからこそロゴは生まれ、想いのないロゴはただの表層でしかない。良いロゴは人の心を掴み、記憶に残り、結果として効果となり返ってくる。




目的の紐解き方

では、ロゴを通じて届けたい「想い」とは何か。ロゴは企業や団体、サービスや商品に対し、つけられることが一般的だ。そこには必ず理念や想い、存在する意義があり、たった一つのデザインをもって人々に訴えかける。また、以前そのロゴを見た人にその組織や商品を想起させるという役割も持つ。名刺、パンフレット、ホームページ、商品パッケージなどロゴはあらゆる場面に使用されるが、多くの人に親しまれるロゴは、そのロゴを見た瞬間に組織や商品名が思い出され、且つどのような組織やサービスだったかのイメージも連想させることができる。「ロゴは旗印のようなもの」という声もデザイン会社からある。ロゴは旗印としてステークホルダーにイメージを想起させる起点となる。つまり、社外に向けてだけでなく、社内の人に対しても立ち戻る原点になる。良いロゴは人の心を掴み、記憶に残る。




考えることが大切でコストをかけるべきところ

実は、誰もが知っている企業ロゴの発案者は創設者自身や社内スタッフによるものも多い。アディダスの有名なロゴ「スリーストライプス」は創設者のアディ・ダスラーが発案したという。Googleの設立後最初の正式なロゴも、創業者の一人であるサーゲイ・ブリンがデザインした。また、コカ・コーラのロゴは創業者のジョン・ペンパートンの経理を担当していたフランク・メイソン・ロビンソンが手がけている。創業者自らが考えるなど、ロゴ制作の中心には想いを持った人物がいることがわかる。 ロゴはデザインに込められた「想い」を表現するために「考えること」に価値がある。つまり、ロゴに発生している費用とは、ロゴを制作するために頭をひねる行為に発生するといえる。デザイン会社は、ロゴにまつわるコンテクスト整理をした後、何十案もデザインラフを描き、最終的な一案をつくりだす。


採用したら◯◯円ってアリ?

ロゴには様々な発注パターンがある。たとえば、デザイン案を公募で募り、採用したデザイン制作者へ報酬を支払うという方法があるが、これまで述べてきたロゴの目的を鑑みると、この方法では適切なロゴの発注ができていないように思える。なぜなら、ロゴのデザイン案ができた時点ですべてのデザイナーに報酬を受け取る権利が生まれるからだ。良いロゴは、募ったデザイン案から見つけ出すのではなく、この人と決めたデザインパートナーと二人三脚で徹底的に考えることによって生まれるのである。


コンペを行なうことも大切

デザインパートナーが、そのロゴを発注した人の「想い」を的確に表現できるよう徹底的に考えることに費用が発生することを考えると結局のところロゴに相場はないだろう。だからこそ「この人にお願いしたい」というデザインパートナーに出会うことが肝となる。デザイナーによって得意・不得意、癖や考え方に違いがあるため、複数のデザイナーもしくはデザイン会社に話を聞くコンペを行なうことは重要だ。このコンペは決してデザイン案を集めるものではない。直接、デザイン会社やデザイナーとディスカッションすることで、一番価値観の合うデザインパートナーを決めるためである。

参考文献:ロゴライフ有名ロゴ100の変遷





効果的なロゴをつくるために必要な要素とは?

ロゴは何のために必要なのか

■ロゴは商品の顔。ネーミングとともにその商品がどのようなものか、何者なのか伝えるコミュニケーションとしてとても重要な役割を担っている。ロゴはおおよそ言語。言語だけでは伝えきれないものをデザインする。見る人の感覚に訴え、一瞬で多くの濃度高い情報を伝える1番効果的な手法。(株式会社CLASSICA design)
■ロゴマークや呼称は、どんな狙い(誰にむけているものか)をもつのかを示す役割もあり、ロゴマークが持つ雰囲気は、ユーザに向けられたメッセージ性を持つものかどうかを判断する1つの材料となる。企業・サービス・商品がどういう存在であるのかの目印となる、「旗」のようなものであり、また、内部へのメッセージも含む。社内の士気や、リクルートにも関わるものだと考える。(株式会社トライアンド)
■商品やサービスのブランド力を高め、お客様の安心と信頼を勝ち取ることができるから。企業ブランドを高め、社員の意思統一が図れること。(株式会社ジールプランニング)


ロゴが目的を果たすために必要なデザイン要素

■対象物から、かけ離れないイメージと簡潔さ、モノクロームでも使いこなせること、どうしてそうなっているのかの説明がつくことなど、限られた情報をいかにイメージ良く、正確に伝えられるか。(有限会社ダルビアンコ)
■商品(ブランド)特性をあらわしていること、印象に残りやすいビジュアルであること。(株式会社Linqro)
■ロゴを見るだけで、そのサービスや商品がいったいどういうものか、誰に向けているものか、その商品の特徴がしっかりと表現出来ているかが大切。(シブニデザイン株式会社)
■消費者に伝わりやすく、特徴が出ている、またはシズル感を感じさせること。(株式会社フェザンレーヴ)
■視認性、識別のしやすさ、メッセージ性(有限会社船山工房)
■想いをカタチにし、らしさを表現すること。(有限会社ウエスト)
■シンプルでわかりやすく、その商品やサービスのコンセプトを内包していること。そして、どこか、らしさがあること。(CURRENT)


ロゴを発注した後、実際制作にどれくらいの期間がかかるのか。またいくつのデザインラフを起こし、発注者の目に届くまでにいくつまで絞りこまれるのか。「想い」をデザインするための「考える」工程について調査を行った。



発注側のロゴにかける思いの強さが作用するロゴ制作

上記のように、デザイン会社は制作の期間を設け、大量のラフ案を作成するのは、世に出るのはたった一つのロゴであり、一度つくったロゴは頻繁には変更ができないからだ。「想い」を的確に表現できているかに加え、そのロゴがマイナスの感情を抱かせる要素はないかのネガティブチェックも重ねて行っている。デザイン案が決定した後も細かな修正・調整を行うのも、その一環だ。わずか1ミリでも見え方に違いがでるため、細かくデザインを見直し、一つのロゴを完成させる。最後に改めてデザイン会社がロゴを制作する上でチェックしているポイントを紹介する。
■ロゴデザインの制作ポイント
・テーマに沿っているか
・企業やブランドが大切にしているモチーフがあるか
・強い印象づけができているか
・極小でも再現性があるか
・伝えたいポイントを絞り込めているか
ロゴは、「想い」を表現するデザインだからこそ、発注企業が伝えたいことがはっきりしているほど、デザイン表現も鋭さを増す。効果的な発注方法とは、どこまでそのロゴに想いをかけるかを整理することから見えてくる。
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