2017/09/15 | TIEUP | 94view

紅茶研究家が後押し 大手ファストフードが手掛ける新たな文化づくり

これまで多数の紅茶本を出版し、「キリン午後の紅茶」アドバイザーでもある紅茶研究家 磯淵猛(いそぶち たけし)氏。茶葉が摘まれてから15時間程度で紅茶になるフレッシュで美味しい紅茶文化を日本で伝えていくために、茶葉の輸入から講座開催などの啓蒙活動までトータルに行う。彼の思いに感銘を受け、新業態ビジネスとして「紅茶専門店」を立ち上げ、運営するモスフードサービスの新規事業部門であるマザーリーフグループリーダーの長崎氏へ、新業態開発におけるプロセスを、マーケティングとクリエイティブの視点から話を聞いた。


ブランド名を「マザーリーフ」にした理由

18年前にモスが立ち上げた新業態の「マザーリーフ」にはオープン当初から通う顧客も少なくない。全国展開するモスバーガーがオールジャパンとしての確立なら、マザーリーフはスリランカの茶葉を使用するなど海外要素が強いブランドである。立ち上げたきっかけを長崎氏が話してくれた。
長崎氏「1999年、マザーリーフ一号店の東銀座店をオープンさせました。そのきっかけは、社内で何か新しいことを始めたいという時期に、新規事業部の責任者が紅茶研究家の磯淵猛氏にお会いしたことです。磯淵氏は、スリランカで摘みたての新鮮な紅茶をブレンドせずに輸入販売しているのですが、原材料に対するこだわりや紅茶の歴史など、とても共感できる要素が多かったのです。以降、磯渕氏の手を借りながら、日本へ紅茶文化を広めることを目的として、構想から約1年かけて一号店のオープンに至りました。また、マザーリーフが一芯二葉(※1)の葉が出てくる元になる葉なので、素敵な名前だと感じて、『マザーリーフ』というブランド名にしました」

(※1)茶の木の枝の先端にある「芯」と、その下に2枚の葉の部分を一芯二葉(いっしんによう)と言う。


紅茶の「フードペアリング」提案

紅茶には、「フードペアリング」と言われる愉しみ方がある。美味しいだけではなく紅茶成分の効果が最大限に発揮される愉しみ方について、長崎氏はこのように語った。
長崎氏「実は、紅茶は紅茶そのものの味や香りを愉しめるだけではなく、フードと合わせることで真の実力が発揮される飲み物なのです。油っぽい食べ物とあわせると、茶の成分であるタンニンが油分をすっきりと洗い流して、次の一口も更に美味しいものにしてくれる効果があります。これを『フードペアリング』と言います。そのような理由から紅茶に合うフードメニューとして、ワッフルやサラダなどをラインアップしているのです」


目的に応じたブランドのすみ分け

マザーリーフ立ち上げから12年後、カジュアルスタイルの姉妹ブランドを新たに立ち上げた。その真意はどこにあるのか。
長崎氏「ブランドとして『マザーリーフ』と『マザーリーフ ティースタイル』の2つがあります。マザーリーフは、席でのオーダー、後会計でフルサービスカフェとして展開し、ショッピングモールなど商業施設の中に店舗を構えるのがメインです。一方、ティースタイルは先会計、注文したメニューはカウンターまで取りに来ていただくスタイルで、カジュアルにご利用いただくために、駅前を中心に店舗展開をしています。立地を意識し考慮した上で、どちらのブランドが良いのか検討しています」


リニューアルコンセプトは「シャビーシック」

ブランド立ち上げから18年経過し、2017年は店舗リニューアルのために全体のデザイン変更も行った。
長崎氏「今年の4月に横浜スカイビル店を全面改装しました。デザインコンセプトは『シャビーシック』。英語の”shabby”と”chic”を組み合わせた造語で、使いこまれているようなアンティークっぽさを取り入れたデザインへ変更をしました。ブランドを立ち上げてから18年経ち常連のお客様も多いので、固定のお客様にも新規のお客様にも喜んでもらえるようなマザーリーフとしてのパッケージ作りが出来ればと考えています」


編集部の視点

昨今、都心を中心にビジネスとカルチャーの領域がシームレスになりつつあり、「サードウェーブコーヒー」もそういった時代の流れで出てきた新たな文化。一方、フードと合わせることで新たな愉しみ方を見い出せる「紅茶」は、まだ伸びしろが拡がる分野ではないか。お茶を嗜む日本人ならではの新しいティースタイル文化発信に、今後も期待がかかる。


モスフードサービス
長崎 千里氏
1989年4月入社。店舗勤務から教育トレーナー、マーケティング、海外事業、商品開発を経て2017年5月より新規事業本部にてマザーリーフグループ所属。

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