2017/07/18 | 「イノベーション」の美学 | 350view

01 ちっぽけな世界から抜け出す

日本人最年少で世界七大陸最高峰踏破の記録樹立。プロジェクト化してわずか2年でこの記録を出せたのは、目標達成したいという強い想いと周りを巻き込む力、たとえマイナスなことが起こってもプラスへ転換する底力を持つこと、そして何よりも「世界の高い山に登れば自分自身が見えるかもしれない」と気づき、試してみる力が優れていたのではないか。気づく力と試す力は、イノベーションを起こすためにとても重要な要素でもある。その美しきイノベーション力を南谷真鈴から学ぶ。
普段のビジネス、ライフスタイルの中で自分自身とそれを取り囲む環境が、劇的に変化することはそれほど多くない。だからこそ変化に備えて日々の行動の積み重ねを大切にすることや、ちょっとした変化に気づけるよう自分自身を強くすることが必要である。


「私は登山家ではない」

南谷真鈴を紹介する際、メディアの多くは「登山家」「冒険家」と肩書きをつけるだろう。しかし、10代で世界七大陸最高峰を踏破し、既に次を見据えて新たな道へ踏み出している真鈴にとって、それらの肩書きは相応しくないのではないか。真鈴自身も、そもそも登山家になるために山に登ろうと思ったわけではないことを振り返る。
真鈴「登山するための要素(メンタル、テクニック、フィジカル)を兼ね備えている方が、登山家だと思っています。私が登山家と違うところは、それらを求めて山を登ろうと思ったことなんです。最初から持ち合わせていたわけではないのです」


少し違う日常で気づけた、「小さな悩み」が開放される

真鈴は、父親の仕事の関係で幼少の頃よりマレーシア、上海、香港と点々としていた。4年に1度は住む国が変わり、2年に1度は通っている学校が変わることで、自分自身が「どこの誰なのか」、自分のアイデンティティが分からず悩んでいたという。そういった生活の中で、真鈴のその後が大きく変わる出来事が起こる。
真鈴「香港の学校では、全ての学生にパソコンが配られ、それを使用した授業スタイルだったんです。友達との会話もビデオチャットでやり取りするような環境。一番の友人とも面と向かって話ができない中、人とのコネクションがあまり感じられませんでした。しかし、13歳の時に学校の授業で山を登る機会があったんです。全く繋がりのない学生たちがアナログの地図とコンパスを持って山を登る、一丸となって一つの目標に向かう姿がとても印象的で、ものすごい達成感と爽快感を味わえました」


13歳の時に決意した「エベレストに登る」

地上数百メートル上から見えた風景が、大切なことに気づくきっかけとなって真鈴の心の奥深くを刺激し、次へ大きく踏み出すための目標と決意があらわれる。
真鈴「振り返れば足元にはコンクリートのジャングルが見えて、こんなちっぽけな世界で悩みを抱えていたんだと思うと、どうでもよくなったんです。それまで、自分のやりたいという意志が反映されない世界に生きていると思っていましたが、山登りを経験して競争相手は自分なんだと気づきました。決して高くない山でも、こんなにも学べることがあって、自分の成長が大きく感じられるのであれば、この世界で一番高い山であるエベレストに登ったら何が見えて何が学べるんだろう、自分はどれだけ成長出来るんだろうと考えると、登らない選択肢はなかったのです」




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南谷真鈴

南谷真鈴

1996年、神奈川県生まれ。1歳半のときに父親の転勤でマレーシアへ。その後、上海や香港で生活。以降、12年間海外在住。2011年〜13年の間に香港の山々を全て登り、その後ネパールやチベットの6000m級の山々に登頂。2016年7月4日、北アメリカ大陸のデナリ登頂により、日本人最年少で世界七大陸最高峰を制覇。2016年には日経ビジネスオンラインの、新しい世界を切り開くリーダーを選出するプロジェクト、「チェンジメーカーオブザイヤー」10人のうちの1人に選出される。現在早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科在学中。 2016年12月より女性初のユニクログローバルブランドアンバサダーに就任。

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