2016/01/07 | The Nippon Brand | 59view

#01_Mac派じゃない クリエイターが居ても良いよね。

The Nippon Brand -本物のCool Japanを創り出せ-

1990年代後半、一気に携帯電話が普及した。
2000年代に入り、スティーブジョブス率いるAppleの手により、iPod、iTunes、iPhone、iPadがこの世に送り出される。その後Androidを含むスマートフォンの普及とともに、音楽を簡単にダウンロードすることができ、そのまま持ち歩けたり、高機能カメラが標準搭載されアプリで簡単に写真加工が出来たり、それらを気軽に発信できるSNSが一般化。パソコンを超える能力をもった「インターネットポータル」が人々の手の中に納まった。
しかし、iPhoneもAndroidも海外からやってきたクリエイティブ、いや新しい文化。
そして日本は、既得権益に固執するあまり、プラットフォームビジネスの立ち上げに遅れた。
新幹線、ウォシュレット、ハイブリッド車、デジタル一眼カメラ…ものづくりでは世界を凌駕する力を持つ日本。デジタルの世界でそれらを超える新しい○○(※1)を生み出すが力が今、我々の日本にあるのだろうか?編集部は、常に新しい○○にふれるプロカメラマンの二人とともに、「ファインダーから覗く次の一手」について考えてみることにした。

(※1)BTL TOKYOが考えるイノベーションを期待したコトやモノ。以降、出てくる〇〇も同義語。




Japan Quality

ファッションと人、車を中心にクリエイティブを発信している若手女性カメラマンの東氏から、 デジタル時代になってからのカメラマンとして、日本のクリエイティブについて様々な角度から独自の世界観を語ってもらった。



東 真子が見ている『 Nippon Product 』

東氏は、現在カメラマンでありながらもSONY Xperiaの広告に出演している。東氏は、XperiaのCM出演が決まる以前よりXperiaを愛用し、更に使いこなすPCはMacではなくWindows。撮影などの現場へ行くと、初めて会う人からは必ずと言っていいほど「クリエイターなのに、Mac使ってないって珍しいですね」と。

モノを選択するための千里眼が確立している東氏は、洋服や車なども国産のものが好きだと言う。Xperia含め、何を視点に国産のものにこだわり、選んでいるのかを聞いてみた。「スマホでも洋服でも車でもそうですが、細かいところでの愛情を感じるんですよね。Xperiaで言うなら、前回から今回の機種に変わって見た目はさほど変わらないけれど、カメラレンズの位置からCPUが1センチ離れたんですよ。なぜなら、CPUから出る熱がカメラに影響してしまうから。1センチ離れただけで、中を全部入れ替えていて。面倒だし、見えない部分なのに、それをソニーはやるんですよね。内側からもユーザーのことを考えているところに愛情を感じます」

PR方法についても日本と海外では大きく違う。Xperiaの海外向けツイッターでは、「Hey Siri ! 君の電池はどのくらいもつの?」といった日本人から見たら喧嘩腰と思えるようなPRが、海外では受け入れられる。それを日本では展開しないことこそ、日本のガラパゴス化されたクリエイティブ力とも思える。

それら独自の文化を含め、グローバル化によって日本が変わっていくだろうと感じている東氏は、ひとりのクリエイターとして、今後どうすることが良いと思っているのか。「実際、自分が何か変えようとか問題定義しようとかあまり思っていない。どちらかというと、受け入れたいと思ってますね。一人のカメラマンとして、それら、その時をありのままカメラにおさえることが、私の使命ではないかと」

愛車の選択についてはどうだろうか。「最初乗った車は、12万キロのものを買って、18万キロまで乗りましたね。その後も、後輩が乗っていて今は25万キロぐらいになってますが、ブンブン走ってますよ」確かに、製品や商品のディテール部分のきめ細かさや壊れないなどの堅牢性は、日本のプロダクトの魅力を示す重要なファクターだ。海外から来た旅行客が秋葉原で日本の家電製品を大量に購入する姿を見れば理解できる。

日本のプロダクトを選択する東氏は、「自分は見極めれているから」というところで選択をしているという。一方で、日本に出来ないことがあることも理解している。「車なんかだと、フェラーリを創ろうと思っても、やっぱりそこは日本じゃないなって思える」

ドキドキ感やワクワク感以上に、物づくりへの安心感と、細部へのこだわりこそが日本のクリエイティブということだろう。





歪んでいる日本を受け入れ、その先に出来ること。

今、日本へは多くの外国人が訪日している。今後も2020年のオリンピックに向けて多くの外国人が訪れ、今までにないほどに日本は世界から注目されることになる。

しかし、その奥に隠れた一つの問題が日本を襲うことを東氏は考えている。「グローバル化されることはとても喜ばしいことですが、日本独自で培ってきた文化や、良きモノが崩れてしまう可能性も多いに秘めていると思うんです。今の日本はまさに歪みという言葉に集約されていると思う」


クリエイターが自由に発想出来る環境が、日本のプロダクトを変えられる。

東氏は、2015年12月、今までのスチールに加え、動画へ領域を一つ広げた。12月9日(水)に発売したAKB新曲「マドンナの選択」でのMV(※1)撮影を東氏が行っている。このMV撮影は、従来で制作してきたチームだけでは、仕上がりのイメージが想像出来て面白くならないかもしれないという監督の思いがあり、動画撮影の経験はなかったものの、女性の可愛さを究極に引き出せ、特にファッションに寄ったクリエイティブが面白いということで東氏へ声がかかった。

そこでは自由にやってよいという判断のもと、様々な発想を組み込んだ。「実際、アイドルがやらんだろっていうことを好き勝手言ってみました(笑)。前髪パッツンを全部あげて!とか。まぁ、色々と現場判断などもあり、当初考えていたよりは攻められませんでしたけど、距離感や空気感で、セクシーさを引き出せたのではないかなと仕上がった映像を見て思いましたね」

この東氏ならではの挑戦力がデジタルの世界にあれば、日本のプロダクトを変える画期的なクリエイティブが生まれるのではないだろうか。

(※1)Music Videoの略。主に音楽業界において、楽曲に合わせて制作される映像作品。CDの販促や宣伝を目的として制作されることが多い。

【Sony Mobile Xperiaの広告】
2015年11月7日(土)から O.A.のSony Mobile Xperia Z5「高画質カメラ」篇に出演中。また、Xperia FILE「リアルユーザーがXperiaの魅力を語る」にも出演中。 www.sonymobile.co.jp/myxperia/xperiafile/059/


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桐島 ローランド

桐島 ローランド

写真家・映像作家・クリエイター。1968年横浜生まれ。47歳。小学校3年でNYへ移住。ニューヨーク大学・芸術学部写真科を卒業。ニューヨークで写真家として活動を始め、1993年、活動の拠点を東京に移す。父親はアメリカ人、母親は作家の桐島洋子。長姉はモデル・女優の桐島かれん。次姉はエッセイストの桐島ノエル。2002年に結婚。子煩悩な二児の父親。2007年のダカール・ラリーにモーターサイクル部門で初参戦し、完走。2014年より、日本発のフォトグラメトリー専用スタジオAVATTAをオープン。フォトグラファーとしての技術と才能を活かし、デジタル撮影による3Dクリエイティブの分野においても活躍の幅を広げる。趣味 : 茶道・バイク


東 真子

東 真子

フォトグラファー。1985年生まれ、大阪府出身。人物およびクルマを専門にす る写真家。広告、雑誌などの撮影を手がける。2012年、NYCで開催される世界最高峰写真コンペ(IPA)にてHonorable Mention受賞。2013年、ポーランドにて撮り下ろしファッション写真集Glossを出版、全国書店にて発売。「レクサスRX×東真子」など、写真作家としての広告も手がける。2015年、Sony Mobile Xperia広告出演。同年、AKB48マドンナの選択のMVで初の動画撮影。その他、2015年度の仕事例に、あべのハルカス、Lucua1100、日清やきそばU.F.O.など。

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