2016/05/09 | 創造とは破壊することである。 | 38view

#02_テックショップは 「破壊的創造」を目指す



日本は、改善や改良が得意で、世界的に注目されている家電製品にも、そのノウハウは息づいている。評価ポイントは、紛れもなく壊れにくく丈夫にできていること。品質検証でマイナスの結果をもとに細かく潰していく工程が盛り込まれているからこそ、高品質で信頼性の高いモノづくりをすることが出来ている。一方、様々な理由から、日本はイノベーションが起こりにくい企業構造になっていることも事実である。この状況を打破するためにも海外の事例からイノベーションを起こす手法を探る。


試作コスト100分の1になるオープンイノベーションの秘密とは

イノベーションが起こりにくい理由の1つに試作コストの問題があるが、そこを解決してくれる場所でもあるのがテックショップだ。マーク氏が1つの事例を紹介してくれた。

マーク氏:「モノを創る上で今がチャンスだと言えるのは、昔のようにコストをかけずに良いモノが創れるようになったから。これまで100万ドルかけていたものが1万ドルで出来るようになっていて、それはすごいことだと思っています。試作品として出来た海底版ドローンもその1つです」

テックショップで産声を上げた海底版ドローンOpen ROV tridentが100分の1のコストで試作することが出来た理由は、全ての情報をオープンソースにして、開発する上での高度な技術力を持つ人々のコミュニティが形成されからだ。そのコミュニティ力によって製品の画期的な飛躍がなされ、クラウドファンディングによる資金調達にも成功した。



海底版ドローン潜るロボット試作品「Open ROV trident(オープン ロボ トライデント)」


破壊する=「Disruptive innovation」

マーク氏の言葉には「イノベーションを妨げるものを破壊し、クリエイティブな人々が最善を尽くしたモノづくりが出来るよう、エキサイティングな方法を提供する」とある。気になるのが、「破壊する」という言葉の意味合い。「Crush」なのか「Destruction」なのか。

マーク氏:「Disruptive innovationですかね」

有坂氏:「例えば、Apple社のiPhoneは、Disruptive innovationですね。何故かというと、iPhoneが出来たことでiPodがいらなくなったからです。新しいモノやコトが入ってきたことによって必要でなくなるもの。カセットテープやCDもそうだったように、それは破壊的創造という意味合いが強いですね」

マーク氏:「海底版ドローンOpen ROV tridentもそうですね。通常、こういうロボットは15万ドルから20万ドルするもの。しかし、テックショップのメンバーになって、講義を受けてから9ヶ月で開発出来ました。このロボットの価格は1500ドル。作った人は、能力も経験もなく、ましてやロボットを創るという権利も全く無いけど、やってのけました。イノベーションすることに許可はいらないのです」

新たに効率的なモノづくり手法が生み出されることで、それと同時に古い非効率な方法は淘汰され新陳代謝がなされる。日本でも破壊的創造がもたらされることに期待したい。



天井に張り巡らされたダクト


■ TechShop Toktoの誌面はこちらから (無料定期購読) →http://businesstimeline.jp/order_inquiry.html


[会員限定] この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

Mark Hatch

Mark Hatch

テックショップ共同設立社 兼 CEO/元・アメリカ陸軍特殊部隊隊員。
2012年12月、サンフランシスコ・ビジネス・タイムズ誌より「ベイ・エリアにおける最も尊敬されるCEO」に選出された。ファスト・カンパニー誌のコラム「Who’s Next」でも、時代を動かす次のキーパーソンとして認識されている。また、テックショップ自体もEXPY賞(人々のイノベーション経験等において、抜きん出た技術や能力を発揮した先駆的企業や人物に授与される賞)に輝いた。

プレミアム会員募集 プレミアム会員募集

INTERVIEW

コミュニティ企画

  • 新着記事
  • ランキング

BTL TOKYO

TAG

TWITTER

FACEBOOK

RECRUIT

求人
  • 2017年09月号
  • 2017年08月号
  • 2017年07月号

毎月15日発行 クリエイティブ経済誌「BTL TOKYO」は
企画・マーケティング・クリエイティブ職に就く
ビジネスパーソン向け無料の月刊誌です

無料定期購読