2016/10/31 | 老舗企業からブランドづくりの真髄を学ぶ | 72view

#03_理念、人材育成、関係づくり で生まれるもの



緩やかな味覚の変化に合わせる難しさ

企業理念、人材育成、顧客との関係性づくりの3つがうまく回ることで感動が生まれる。

可奈子氏 「企業理念は、“伝統の味”というものです。時代の変化とともに人の生活スタイルは変化し、同時に嗜好性も変わってきます。緩やかな味覚の変化に合わせて日々、味見をしながら本当に美味しいと思う商品を作ってきました。例えば少し前の健康ブームによって、甘さ控えめなどの味覚の流行もあります。その流行が本当に美味しさを求めた結果ではない、もしくは一過性のものだと判断した時にはその流れには乗りませんでした」


京都文化・交流の教育推進

次に、社員育成も重要な項目の一つとして様々な取組みを行っていることがわかった。

可奈子氏「京都という土地で接客をするということは、京都の文化や観光知識は必要になってきます。京都商工会議所が主催している“京都・観光文化検定”の取得推進のため、8月〜12月にかけて、おおよそ週1回のペースで社内勉強会を行っています。合格者へは褒賞金を出すといったことも行っています。これは、現場で実際に観光客へスムーズな案内(おもてなし)が出来るように、との願いが込められております。また、商品づくりを担う製造スタッフにおいては、製菓衛生師や職業訓練指導員の資格取得推進、菓子技術専門学校へ入学し職業訓練を受けるなどの後押しも行っています」

理念に基づいた商品づくり、そしてそれを気持ち良く買っていただくための接客(おもてなし)、全てのクオリティを上げるためのバックアップは働くスタッフのモチベーション向上へ繋がる。


お客様との関係づくり
2020年に向けて外国人観光客が増えることは予想出来ることである中、インバウンド戦略で忘れてはならないことを可奈子氏は話してくれた。

可奈子氏「販売会議でも接客水準の擦り合わせを随時行っているのですが、外国人の方への対応として語学力が必要だと感じています。英会話の社内教育も検討しているところです。一方で、商品開発において外国人を意識するということはあまり無いように思います。例えば、私達がフランスなどに旅行した時、日本人向けにと日本語で書かれたお土産があって買うだろうか?と考えると、その土地らしいものを買うように思うのです。接客案内では語学力は必要だと思いますが、商品まで過剰に反応する必要はないのではないかと考えています。結果的に日本人のお客様にもこれまで通り選んでいただけるように思います」



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鈴鹿 可奈子

鈴鹿 可奈子

聖護院八ッ橋総本店/専務取締役。京都市生まれ。京都大学経済学部経済学科卒業、在学中カリフォルニア大学サンディエゴ校エクステンションにてPre-MBA取得。卒業後、信用調査会社勤務を経て、2006 年聖護院八ッ橋総本店入社。「守るべきことを守ること、続けていくことが大事」という父・鈴鹿且久社長のもと、長い歴史と伝統の味を守り受けつぎながらも、新しい商品づくりに日々努めている。2011 年には新しい形で八ッ橋を提供する新ブランド「nikiniki(ニキニキ)」を立ち上げた。現在、専務取締役。

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