2016/12/20 | 久保田利伸を支えた「セッション」の大切さを学ぶ | 31view

#03 音楽とは 『セッション』である


レコーディング・スタジオ

「あったかい音楽」とは
久保田利伸は、楽曲づくりの中でどんな想いを重ねてきたのか。
久保田利伸「本当にあっという間の30年で。だけれども文字や言葉にしていくと長いと感じるし、よくここまで続けてこれたな、ありがたいなという気持ちで、感謝が先に立っています。レコーディング、ライブ、音楽はナマモノなので、感謝の気持ちが声に乗って出て行くことでマイナーな曲でも『あったかい音楽』になるのだと思います。『あったかい音楽=嘘をつかない音楽』と考えています」




いつかの貸レコード屋と今の音楽配信サービス
ここ数年で音楽業界は単発の楽曲ダウンロードが可能となり、更に定額制のストリーミング配信サービスの台頭によって「音楽の選び方」「音楽の買い方」は劇的に変化している。久保田利伸は楽曲づくりをする上でクリエイターならではの課題を感じていた。
久保田利伸「もちろんCDで買って最後まで聞いてもらいたいと思うのが制作側の意見ではありますが、CDパッケージ以外の音を買っても良いと思っています。僕もアマチュアの頃、貸レコード屋でレコードを数百円で借りてました。それでたくさんの音楽を聴き楽しんだ経験があります。なので、みんなが聴きやすい方法で聴ければそれが一番良いと思っています。ただ、最近はデジタルの進化が著しいので、わりと簡単にレコーディングできたり動画を配信できたりします。『誰でもシンガー』『誰でもミュージシャン』という風になると、クオリティの高いものが生まれにくい環境・社会になっているのかなとも感じますね」


音楽を「クリエイション」するおもしろさとクオリティの追求
久保田利伸は、リスナーの音楽の買い方の選択や聞き方の自由は尊重しつつ、生み出す音楽のクオリティについて強い信念があった。
久保田利伸「曲づくりで煮詰まることがありますが、その時は一番苦しいです。逆に音楽の一番おもしろいところは、『セッション』です。その場に居る人たちで音に合わせて好きに重ね合わせていき、その時のその瞬間だからこそ生まれる音楽が好きです。  だから、僕の曲のエンディングはいつも長めです(笑)。なぜなら、バックコーラスとアドリブを入れているからです」
音楽とは、決して一人でつくるものではない。様々な人の想いが交わりそこから何が生まれるのかに本質が隠されているのかもしれない。
久保田利伸「音楽とはセッションです。“人と人”という意味でもセッションで、ビジネスな場の会議などもセッションですよね。何かが起こる瞬間、生まれる瞬間、それがまさに“クリエイション”なのだと思います」




編集後記
1時間半に及ぶロングインタビューの中で感じたことは、「久保田利伸はどこで切り取ってもカッコいい」ということだ。成功も失敗も苦悩も30年過ごしてくる中で色んなことがあったと思うが、好きなこと、やりたいことを貫いている生き様そのものがカッコいいのだ。自分の信念を守り続けること、失敗を深刻化せず次へのチャンスとして前向きに捉えること、そして何より人との出会いに感謝しセッションすること、複雑な現代を生き抜く全てのビジネスパーソンへ心のエールになっていることを願いたい。



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久保田 利伸

久保田 利伸

ミュージシャン。`86年デビュー。独自の音楽スタイルを世に送り出し、卓越した歌唱力、リズム感、作品力で大きな支持を得る。国内では15作、米国を中心とする海外で3作のアルバムを発表。Japanese R&B界のパイオニアとして讃えられるも、現状に甘んじることなく常に新しい風を作品に送り込み様々なアーティストに影響を与える。デビュー30周年企画として「30th Anniversary Vinyl Collection」を発表。続く初のコラボレーション・ベストアルバムでは錚々たるメンツと圧巻のパフォーマンスを披露。代表作は「流星のサドル」「Missing」「Indigo Waltz」「LA・LA・LA LOVESONG」「Love Rain」「Bring me up!」など多数。(2016年10月現在)

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