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#02 ネガティブモンスターと向き合い、「古代文字」モチーフを進化させる

  • 2017/01/11
  • 60view
Maaya Wakasugi

Maaya Wakasugi

Maayaは2014年からフランスに拠点を構え、制作活動を行っている。フランスに住み始めた頃に心に出現したネガティブモンスターを跳ね除けたのは紛れもなく「書」と向き合ったから。また、副業だった書道を生業(なりわい)にすることに決めたきっかけにもなった事とは。


自分の最期はフランスで良いかも

2011年3月11日の震災はMaaya自身の死生観にも大きな変化が訪れる。
Maaya「ちょうど2011年の震災の時、三軒茶屋の鉄板焼き屋でマネージャーをしていました。あの時は死ぬかもと思ったし、死にたくないと思ったんです。そして自分の好きなことをやって最後を迎えたいとも思いました。その後、書道家としての営業でパリに行った時、セーヌ川のほとりを歩きながら自分の最期はフランスで良いかもって、芸術の町に住みたいと思ったんです」
そして、フランスのボルドーにアトリエを構えることになる。何故、ボルドーという地を選んだのか。
Maaya「パリに住もうと覚悟を決めて、でもパリは誘惑が多いからダメと相談した人々に言われて、住みやすいボルドーに決めました。フランス人が住みたい街ナンバー1です。パリに次いで歴史的な建物が多くて“月の港ボルドー”としてユネスコの世界遺産に登録されていて、いわゆる“世界遺産が日常”なんです。BTLの表紙は、ブルス広場正面にある水の鏡と言う世界一の大きさを誇る反射池で撮りました。書道にとって水は必ず必要なものであり、お気に入りの場所の一つです」


本来の「闇」は、自分と向き合うこと

Maayaはフランスに来てから孤独な環境に身をおくことで、改めて書と真正面から向き合い、多くの気づきがあったと言う。
Maaya「フランスに来てから最初に住んだ家は郊外の一戸建てだったんです。フランス語が話せなくて英語が通じないエリア。毎日、“闇”っていう字を悶々と書いていました。希望の光が欲しくてガロンヌ川沿いを散歩している時に、建物の入り口、門が“闇”という字に重なったんです。“闇”の語源はまさしく門を閉じて暗くするの意味。友達も居なくてWiFiも自宅にない、今まで味わったことのない生活で毎日泣いていました。そんな時、ニューヨークに住んでいる友人から『とことん自分と向き合って、ネグモン(ネガティブモンスター)と向き合ったら?』って励ましを貰ったんです。それから毎日、自分の闇との対話が始まりました。お陰様で作風も変わりました(笑)」




「希望の光」を表す一文字

煌々と照らす電気の光ではなく、月の光を感じることで本来の明るさとはどんなものかを知るきっかけにあることを教えてくれる。
Maaya「“明”という文字も深い意味があるんです。文字を分解すると“日”は窓の象形。窓を照らす月の意味から“明”という文字になります。フランスに来てから制作した作品になりますが、セーヌ川沿いの建物の“窓”と“三日月”を掛け合わせて『La vague des parisiens(パリの風景)』を表現。私にとっては“明”という独自の文字で、希望の光そのものです」




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