2017/01/11 | 大河ドラマ題字に込めたクリエイター魂 | 51view

#03 日本で人気の書は「笑」、フランスでは「一」

Maayaは「書=アート」という認識のもと、書のルールを大切にしながらもクリエイション活動においてあらゆる試行錯誤をしている。高校生の時に学んだ古代文字は漢字圏でない人にも通じるという信念のもと、自分らしさを大切にしながらもフランスでの「書のマーケティング」活動に余念がない。


満面の笑みを描いた「Sourire radieux」/撮影コーディネート:井口 尚美

文字の好みにも流行がある

書を通してそれを見る人達とのコミュニケーションが生まれる中、ただ書きたい文字を書くのではなくどういった文字が求められているのかのニーズを掴むことも大事であるとMaayaは言う。それらについてマーケティング思考を持って、書の需要について話してくれた。
Maaya「芸術が日常にあるフランスでは、ライブペインティングなんかをするとその場でまずは値段を聞かれ、買い手が見つかるんです。日本では、個展でパフォーマンスをしても、イイよね、素敵よね、で終わりがちです。見るだけで満足される方が多いですよね。マーケティング的な話をすると人気のある文字があって、日本では『笑』という文字だったりします。きっと生活に笑いが欲しのかなと。因みに、日本テレビで放送されていたバラエティ番組『笑神様は突然に・・・』という番組タイトルも私が書かせていただいたものです。あとは、花が『咲』くという文字もとても人気です。そこで『笑』と『咲』は同じ語源であることから、キャンバスに描いた満開の花びらは『笑』という文字を散りばめて表現(左下2つの作品)してみました」


フランス人はパフォーマンスに興味深々

Maayaはフランスに来てからフランス人に受け入れられるには、どのような書が良いのかを模索していると言う。
Maaya「いわゆるザ・書道は、中国や日本などの漢字圏独特の文化です。フランスでは、漢字が読めませんし書き順も分からないので文字よりもパフォーマンス表現そのものに興味を示されている方が多くいるように感じています。文字で言うと、『一』というシンプルな方がうけるようです。ただ、こちらにはカリグラフィ(※1)という文化がありますから、そういったフランス人のチャンネルに合わせられるような表現を今、模索しています」

(※1):西洋や中東などにおいて文字を美しく見せるための手法。日本の書道などと共通する部分がある。


桜の花びらは「ほほ笑み」で満開に

現地のアーティストがキャンバスを特別に軸に仕立てた作品に揮毫

魔法の言葉「鳥は少しずつ巣を作る」

Maaya「『集』という文字は、“鳥”が“木”に集まり、止まる様子から『集』という意味を表します。そしてフランスにも日本と同じような諺があって、こちらに来てからいつも落ち込んだ時に誰かが励ましてくれる魔法の言葉が『鳥は少しずつ巣を作る』。これは日本で言う『継続は力なり』という諺と同じです」




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Maaya Wakasugi

Maaya Wakasugi

1977年 岡山県生まれ。 6歳より書道を始め、17歳で個展開催。 書の名門・大東文化大学を卒業。 “古代文字” をモチーフとした独自の作品スタイルを確立。 近年は、 書をアートとしてとらえ、 ルーヴル美術館公認の関連ロゴマークの制作や、ニューヨーク近代美術館MoMAでパフォーマンスをするなど、様々な場所で表現を展開。 2016年1月は世界経済フォーラム(通称ダボス会議)Japan Nightにて世界経済フォーラム創設者兼会長のクラウス・シュワブ氏と書き初めパフォーマンス。 また毎年国連World Water Dayの活動にも作品を提供。 3月にはUN Waterの公式HPに掲載される。 2017年NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」のタイトル揮毫を手がける。現在フランス ボルドー在住。http://www.maayamaaya.com/

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