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#02_若者の「クリエイション力」に 大人たちが敵わない理由

  • 2017/02/15
  • 83view
miwa

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「君と100回目の恋」の脚本を手がけた大島里美。作品に込めた想いを紐解くことで、今どきの若者のクリエイション力が見えてくる。物が溢れ、そして多くの情報が行き交う中で若者たちはどのように取捨選択しているのか。更に普段の何気ない行動がクリエイションそのものである ことに気づいた大島氏は、大人たちが敵わない若者の潜在力を見極める。


「アナログレコード」は中高年層だけのものではない

タイムリープと言えば、「実験室で試験管が割れて、そこから出てくる煙の匂いを嗅ぐと意識を失って・・・」というようなシーンが思い浮かぶのではないだろうか。この作品のタイムリープで利用しているのは「アナログレコード」である。ハイレゾや音楽配信、ダウンロードなどのデジタル時代に何故、アナログレコードなのか。
大島氏「主人公“陸”のおじさんがレコードショップを経営している設定で、そこで陸がアルバイトをしている姿とか似合いそうだなと思ったんです。そこからタイムリープの小道具としてレコードが使えるんじゃないかなという考えになってリサーチし始めました。若い子達は知らないだろうなと思っていたんですけど、意外にリバイバルしてきて人気もあり数も増えていると聞いて」


「タイムリープ」を通して伝えたいメッセージ

大島氏「タイムリープを題材に考えた時、時間のことを気にしないで過ごしているとどんどん過ぎていってしまうけれど、結局どの時間もその瞬間の1回しかやってこないんです。その時間の中でどれだけ濃く生きられるか、時間をどれだけ大切に思えるかっていうすごく普通のことを感じていられたら人生がちょっと豊かになるんじゃないかなというのを描いています」


何かを突き詰める姿勢を表現したものとは

映画では、坂口健太郎演じる陸の“一途男子”ぶりをはじめ、音楽を愛する心、レコードを大切にする描写など劇中では時間に限らず人や物を一途に大切にする表現が多い。カフェメニューで選ばれたカレーもまた物語の中で大切な位置づけとなっている。
大島氏「カフェと言えばカレーかなと単純に思ったんです。経営しているおじさんが、そんなに器用な人ではないんじゃないかなと思ったので、レコードを集めるのと一緒で一つのものを突き詰めて作るんじゃないかなと。カフェのカレーは美味しくあって欲しいという思いも込めています」


「ツッコミ」を入れられるシチュエーションが求められる時代

バレンタイン時期の2月4日が公開となるこの映画。世間ではハロウィン市場がバレンタイン市場を上回ったニュースがあり、恋愛に興味が無くなってきているのかという不安さえ煽られているように感じることもあるが、実はそんなこともなく環境の変化があると大島氏は言う。
大島氏「友情観や恋愛観ということで言うと、私たちの世代でも今の20代でもさほど変わらないと思うんです。何が違うかと言うと、SNSなどのツールを使って会話をする中でそのシチュエーションに対して“ツッコミ”が入るような、一つ乗っかってくるような何かがあるように感じます。映画自体はバレンタインを意識して作ったわけではなくて、たまたま2月の公開になったのでその流れです。レコードをチョコレートにするのも脚本にもともと書いていたので、そこから派生して“チョコレコード”となっただけで。今の子は仮装とか好きですよね、何か違うものになりたいという願望が強いんじゃないかなと思うんです。ネットだと好きなことを言えるのとちょっと近い感じがするんです。ツッコミを入れられるから“ラブコメ”がうけるし、逃げ恥のような突っ込まれるドラマがうけていますよね」


細分化するニーズの捉え方

更に、この数十年で情報収集の仕方が劇的に変わった。その理由として、デジタル時代におけるニーズの細分化があるとも言う。
大島氏「恋愛映画といってもとても細分化していると思います。年代で区切るというよりも趣味趣向で区切るという方が分けやすいです。例えば、今は多くの音楽がYouTubeなどで無料で聴けたりするじゃないですか。年代でこの音楽を聴くという風潮がもはやないんです。何でも情報が手に入るから、それは恵まれていて羨ましいです。私が若い頃は、お金を払ってライブに行かないと知れなかった曲でも今はYouTubeで見られる時代になっています。それは、若い子たちが昔の曲を知るきっかけにもなっているんです。そうした環境の中で様々な価値観が生まれ、それに伴ってニーズの細分化が進んでいると思います」


若者の「クリエイション力」が凄いと思う

少し前までは、映画を撮って公開しようと思うとフィルム撮影で大きな予算が必要だった。しかし、今はビデオカメラでも可能で、もはやスマートフォンでドラマを撮れる。
大島氏「手軽な素材(スマートフォン)で撮っているからダメってことは一切なく、むしろそれらを巧みに扱う若者に我々大人たちは勝てないと思うんです。日々、スマホの中で写真や動画を工夫して加工して編集してSNSに上げていく。クオリティうんぬんはあると思いますが、『表現する』ことを出し惜しみしない。その量とそこから得られるヒントの数には勝てないですから(笑)。更に、ちょっと学ぼうと思えば海外のものだって手軽に学べますし、何かをクリエイションするという作業においてはすごく恵まれた環境にいると思います。ただ、人とリアルに会って話したりすることも大切だったりするので、便利なツールを使いながらそういうリアルな会話を同時に行動出来ると20代にとっては良いことなんじゃないかなと思います」





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