2017/02/15 | 「ヒットをつくる」 | 50view

#考察_話を聞く力

BTL TOKYO編集長 兼 アーキテクト/倉本 麻衣

From the Editor in Chief


2016年年末の紅白でmiwaが歌った「結-ゆい-」は、「大人のために生きているわけじゃない」という詞からはじまる大人にとってドキッとする1曲である。そして今回の映画「君と100回目の恋」は、大学というシチュエーションで同じバンド仲間で巻き起こるラブストーリー。

女子大学生の“葵海”になりきって曲作りをし、ストーリーの中でセリフとセリフの間を曲の世界観で繋ぐという難しい表現に挑戦するmiwa。役づくりがまだ固まっていない時に作った歌詞はmiwaらしさが出てしまっているという指摘を監督から受けながらも、最終的には目指した脚本の世界感を作り上げた。

今回の映画づくりにおいてmiwaは、「人の判断や想いを背負って表現するということは一つ引き出しが増えるのかなと思った」と前向きに捉え、その経験を経てクリエイターとして着実に何かを手にしている。

ベテランのスタッフたちに囲まれ、若いながらも自身の意志を大切にしつつ多くの共感を得られるクリエイティブにすることが出来るのは柔軟な心が一番にあるから。きっとその心のあり方は今も昔も変わらないのだろう。

若者にとっても大人にとっても根本は変わらない「今を生き抜くにはどうするか」という深いテーマ。互いに理解を深めるには、その「共通テーマ」がある中でリスペクトし合うことが必要である。リスペクトし合うには、背景として知識と経験が必要。大人の方が経験は積んでいることが多くあるかもしれないが、若者で知識が勝っている場合もある。それらを含めてあらゆる価値観やギャップ感を超えていくには「人の話を聞く力」があるかどうかに繋がってくる。そのような中で「20代のリアルな価値観を表現」出来ているのは、柔軟に人の話へ耳を傾け、若者と大人たちの間を繋げる柔らかいクッションのような役割りになれるよう行動したから。その結果として、社会的意義のある表現が出来たのだろう。

価値観の違いや対立する意見を乗り越え、そして一度受け入れることが出来る柔軟さを持つこと。実はもっと多くの上手くいくことがこの世には存在するだろう。


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miwa

miwa

シンガーソングライター。1990年6月15日生まれ。2010年に「don’t cry anymore」でデビュー、翌年発売のファーストアルバム「guitarissimo」がオリコンアルバムチャート1位を獲得。 その後も「ヒカリヘ」、「Faith」、「結 -ゆい-」等数々のヒット曲をリリース。2013年にはNHK紅白歌合戦に初出場し現在まで4年連続で出場する。また自身のLIVEでも集客1万人を超える横浜アリーナ、代々木第一体育館など数多く行い、2015年には女性アーティストとしては史上初となるギター1本での弾き語りLIVEを日本武道館で開催し成功を収める。女優としては2015年公開の映画「マエストロ!」でヒロイン橘あまね役で演技初挑戦、NHK 放送90周年ドラマ「紅白が生まれた日」に並木路子役としてドラマも初出演。2017年2月22日には5枚目のアルバム「SPLASH☆WORLD」が発売。4月22日より全国ツアー「miwa ARENA tour 2017 “SPLASH☆WORLD”」がスタートする。

大島 里美

大島 里美

脚本家。第16回フジテレビヤングシナリオ大賞で佳作受賞。第1回市川森一脚本賞を「恋するハエ女」(NHK/12)で受賞。脚本代表作にドラマでは「1リットルの涙」(CX/05)、「東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜」(CX/07)、「早海さんと呼ばれる日」(CX/12)、「花燃ゆ」(NHK./15)映画では『カフーを待ちわびて』(09/中井庸友監督)、『ダーリンは外国人』(10/宇恵和昭監督)などを手がける。


井手 陽子

井手 陽子

映画プロデューサー。『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(09/佐藤祐市監督)、『のぼうの城』(11/犬童一心監督、樋口真嗣監督)、
『海月姫』(14/川村泰祐監督)、『マエストロ!』(15/小林聖太郎監督)などの作品を手がける。

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